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LFAの学生教師

2017.12.14

こんにちは!
LFA通信です。

LFA通信では今回からLFAの活動に焦点をあてていきます。

LFAの活動は第1回でもお伝えしたように、①実践、②人材育成、③発信・提言を3つの柱としています。
活動イメージ図_014

①実践は具体的には学習支援や子どもの家といった活動を指します。
(実践のうちの学習支援については第12回をご覧ください)
今回は②人材育成の要となる学生教師について紹介します。

LFAの学習支援では、いわゆる学習支援員のことを学生教師と呼びます。
彼らは大学生・大学院生で、ボランティアとしてLFAの学習支援を担います。

学習支援を行う上で学習支援員は重要な存在です。
学習支援員は子どもたちと実際に関わる中で、学習や居場所といった形で支援を届けるのはもちろんのこと、子どもたちの課題を直接受け止めます。
その関わりの中で学習支援員は今この子に必要なことは何か、将来的にこの子はどうなりたいのか、またどうなってほしいのかということを考え、実践します。
また、学習支援員が子どもたちと実際に関わる中で貧困・教育格差の実態がより明らかになり、アドボカシー活動つまり社会課題解決のための提言につながることもあります。
まさに、学習支援員というのは課題解決の最前線にいる存在なのです。

そのため、LFAでは学習支援員となる学生教師の育成に力を入れています。
LFAの学生教師は第一に子どもたちに笑顔と結果を届ける役割を担っています。
しかし、笑顔と結果、この二つをともに届けることは簡単なことではありません。
そこでLFAでは、独自に開発した50時間におよぶ研修と指導にあたっての手厚いサポートを通して学生教師がスキルを身に付け成長することを支えます。

研修ではまず、指導に関することを学びます。
どのような方法で指導中に子どもとコミュニケーションをとればいいのかというところから、授業の設計の仕方、教材のつくり方などその範囲は広いです。
また、指導のロールプレイングなど子どもと接する場面を想定した実践的な研修も積極的に行います。
学生教師となる自分が実際にどう行動するのかを何度も試し、周りの人からアドバイスをもらえるため、指導経験の有無に関係なく立ち振る舞い、指導力が向上します。
こうした実際の指導場面に関する研修だけではなく、子どもの発達・成長についてや課題解決、リーダーシップについても学べるのがLFAの研修の大きな特徴です。
子どもたちに関する理解を深めるとともに、課題解決の方法を学ぶことで指導時に起きる問題の解決や短期・中期・長期の子どもたちの目標達成を実現します。
そしてリーダーシップを学ぶことで、学生自身が目標を描き、他者に影響をもたらし、目標を達成する力を身に付けます。
研修に加え、指導後のフィードバックの制度も充実しています。学生教師には一対一でメンターがつき、準備から指導、指導後の振り返りまでフィードバックを行います。具体的には、まずは授業後に学生教師が自分で今日の授業を振り返ります。その自己内省と併せて学生教師とメンターが一対一で授業の良かったところやより改善できることを考えたり、反省をもとにロールプレイングをしたりします。その他にも、一緒に学習支援を行うチームの学生教師同士が互いに指導を振り返り学び合う機会も設けています。
このように指導後の振り返りを徹底することにより、常に授業のやり方や教材を改善していきます。

こうしてスキルを身に付け成長することで学生教師は子どもたちに笑顔と結果を届けることができるのです。

研修場面

さて、ここまでLFAの学生教師がどのように学び成長しているのかお話ししてきました。
LFAが学生教師の育成にも力を入れていることがお分かりいただけたかと思います。
では、LFAではここまですることでどのような教師像を考えているのでしょうか。
ここからはLFAが考える学生教師の役割・教師像を紹介していきます。

■子どもに変容をもたらす学生教師

先程お伝えしたように、LFAの学生教師の使命は子どもたちに笑顔と結果を届けることです。
そして、子どもたちにはその先の”自律した学習者”になってもらいたいと考えています(詳しくは第12回をご覧ください)。

そのためには、子どもに変容をもたらすことが必要と考えます。
LFAでは子どもたちにパス・チェンジをもたらすことを一つの鍵としています。
ここでは、LFAが子どもと関わる前後で子どもたちの人生の道筋が大きく変わることを指します。
これまで子どもの貧困教育格差を取りあげた回のLFA通信でもお伝えしてきたように、今この社会にはつらく厳しい人生を歩まされている子どもたちがいます。
そうした子どもたちがLFAの学生教師と出会うことで、その先の人生の道筋が変わること、それがLFAのパス・チェンジです。
実際にパス・チェンジをするには、子どもたちが自らの人生の道を力強く切り開こうとする思いを引き出すことやそのためのスキルを磨く必要があります。
また、周囲の人や社会といった子どもたちを取り巻く周りの環境の変化も必要です。
そしてこうした変化・変容を後押しするのがLFAの学生教師なのです。

■どのように変容をもたらすのか

では、具体的に学生教師はどのようにして子どもに変容をもたらすのでしょうか。
3つの観点からお伝えしていきます。

まず、LFAの学生教師はビジョンを持ち、実現に向けてあらゆる打ち手を打ちます
これは、常に目的意識や状況を改善する意識を持って指導にあたるということです。
LFAの学生教師の前には貧困に伴う子どもたちの学習機会の欠如という課題があり、その課題にまた様々な課題が絡み合っています。
これを解決するためには、ただ学習機会の欠如という課題だけに注目してやみくもに学習機会を用意すればいいわけではありません。
具体的かつ効果的な解決策を打ち出すためには子どもたちのあるべき姿・理想像を明確にしなければなりません。
これがビジョンにあたり、これを明確にすることではじめてゴールがわかり、そこまでの道筋である解決方法が具体的に示されます。
そもそも、LFAの学生教師には、子どもたちのパス・チェンジを実現する、というビジョンがあります。
学生教師はこのビジョンを実現するための労力を惜しみません。
これがあらゆる打ち手を打つ、ということです。
このように明確なビジョンを持ち、あらゆる方策をとることで子どもたちに変容をもたらすのです。

二つ目に、LFAの学生教師は効率・効果を追求した授業を行います。
これは、限られた時間を有効に使うということです。
LFAのプログラムは時間が限られています。
学生教師が子どもたちと接する時間は限られていますし、テストや高校受験など子どもたちに残されている時間も限られています。
そのため、学生教師はこの限られた時間を有効に使うために入念な授業準備を行います。
初めにお伝えした研修、教材作成、模擬授業等を行い事前の準備をしっかり行うことはもちろん、全力で指導にあたり、授業後には振り返りをして次回の指導につなげます。
こうした一連の流れの中で学生教師は”その方法は目の前の子どもの目標達成に本当に有効なのか”と問い続けます。
このようにして効率・効果を追求することで限られた時間を有効に使いながら子どもたちに変容をもたらすのです。

そして最後に、LFAの学生教師は子どもたちを導く存在です。
パス・チェンジをするということは子どもたちが自分一人ではできない成長を実現する、ということです。
そのため、安心安全の場を実現した上で、時には厳しく接する事も必要になります。
しかし、これは単に厳しい態度をとるのではなく、目標に対して子どもたちが真剣に取り組むように導くための厳しさです。
子どもたちを導く存在になるために、学生教師は子どもたちに対して一貫した態度をとることが求められます。
学生教師の態度を通じて学生教師自身の考え、価値観が子どもたちに示されるからです。
そして、子どもたちだけに何かを求めるのではなく、まずはその目標に向け、自分も行動することで学生教師の伝えたいことはより明確かなものとなり、子どもたちに伝わるのです。
このようにして学生教師は子どもたちを導き、現状にとどまらない次の一歩を実現することで変容をもたらすのです。

ここまでビジョンを持ちあらゆる打ち手を打つ、効率・効果を追求した授業を行う、子どもたちを導く、という3つの点から学生教師についてお伝えしてきました。
LFAの学生教師はただ勉強を教える存在ではありません。
変容をもたらす学生教師なのです。

変容をもたらす学生教師
■学生教師の影響力

ここまで、LFAの学生教師がどのような存在なのか、”子どもに変容をもたらす”ことを中心にお伝えしてきました。
しかし、学生教師の影響力は子どもにだけ発揮されるわけではありません。
学習支援を行い子どもと接する学生教師自身も変わらなければなりません。
LFAの学習支援はその現場ごとにチームで行うため、そのチームも変わらなければいけない場面に直面するかもしれません。
そして、子どもたちが抱える問題を根本から解決するためには社会も変えていかなければなりません。

そこで、ここからは学生教師が自分・チーム・社会にどのような変容をもたらすのかをお伝えしていきます。

■自分に変容をもたらす学生教師

先程お伝えしたように、LFAの学生教師は子どもたちに変容をもたらします。
しかし、それと同時に、活動を通じて自らが変わり行動で示さなければいけないこともあります。
学生教師は課題解決の当事者です。
それはつまり、あるべき姿・理想像に向けて常に自ら行動し、課題を解決しなければならないということです。
そして課題解決の過程で自分の行動や考え方を見つめ直し変えていくことが必ず必要になります。
あるべき姿・理想像に届いていないのは、今の自分の行動や態度に何らかの問題があるからかもしれないからです。
そのため、学生教師自身が課題解決の当事者として変容することを迫られます。

もちろん、これを1人で実現するのは難しいことです。
研修を通じてスキルを身に付けあるべき姿を思い描く。
実際の指導を通じて課題のリアルに向き合う。
指導の振り返りを通じてチーム内で議論し学び合う。
こうした一連のLFAでの活動を通して学生教師はあるべき姿・理想像を描き、それに向けて自らをも変容させていきます。

■チームに変容をもたらす学生教師

LFAの学習支援は学生教師が一人で行うのではなく、その現場ごとにチームで行います。
チームの中で目標を共有し、指導の準備や振り返りを行い、チームが最大限の結果を出せるように常に学びあっています。
そのため、現状に何らかの問題があればチームとしてあるべき姿に向けて変わっていく必要があります。
そのような場面で学生教師は、ただ変わることを待つのではなく、自らチームを引っ張ってあるべき姿に変えていきます。

具体的には、チームの中で”リーダーシップ”を発揮することになります。
例えば指導後の振り返りの場面で積極的な意見交換ができていないとします。
この場面での理想像は、チームとして限られた時間を有効に使い、次週の指導を改善するために、一人一人が積極的に意見交換をしていることです。
しかし、それができていません。
この時、現状と理想像のギャップを埋め、あるべき姿を実現するために自分から発言をする、これだけでもリーダーシップと言えます。
このようにして自らあるべき姿を実現し、他者(=チーム)に影響を与えることで学生教師はチームに変容をもたらします。

■社会に変容をもたらす学生教師

最後は社会の変容についてです。
LFAの向き合う子どもの貧困・教育格差は社会全体が直面している課題です。
そのため、目の前の子どもに真剣に向き合うと同時に、根本的な解決のために社会へアプローチする、言うなれば社会全体を変えていく必要があります。

そのための一歩が学生教師の人材育成です。
LFAでは、課題解決に必要なスキルを身に付けた上で本気で子どもと向き合い、課題解決の経験を持った学生たちが、将来様々なセクターに散っていき、様々な角度から社会課題解決のアクションを取ることで、社会全体で課題を解決する動きを作っていくことを目指しています。
実際、LFAの学生教師たちは卒業後、様々な場所で活躍しています。
教育現場はもちろん、公民問わずその活躍は多岐にわたります。
LFAでの経験をもとに実際に社会にアプローチしていくことで、学生教師は社会に変容をもたらします。

周囲に変容をもたらす学生教師

■社会課題解決のリーダーを育むLFA

さて、今回はLFAの学生教師について”変容をもたらす”ことを中心にお伝えしてきました。
学生教師は今まさに目の前にいる子どもに変容をもたらし、その子どものパス・チェンジを実現します。
同時にあるべき姿・理想像に向けて自分・チーム・社会に変容をもたらす存在でもあります。

そもそも、なぜLFAでは学習支援だけではなく、人材育成にも時間と手間をかけているのでしょうか。
冒頭でお伝えしたように、子どもと実際に向き合う学生教師が学習支援の要となるということも一つの理由です。
子どもたちの抱える問題はとても深刻で、ただ勉強を教えるだけでは目の前の子どもが直面する問題を解決することはできません。
そのため学生教師は十分なスキルを持ち子どもと接する中で常に成長し続けていくことが必要です。
加えて、LFAでは社会に存在する問題を根本的に解決する必要があると考えています。
そのためには社会全体で子どもの貧困・教育格差という問題の解決に向けて行動しなければいけません。
そのためにアクションを取れる人材を育てることも重要な要素なのです。

ここで改めてまとめると、LFAの学生教師は以下のようなサイクルを通して成長していきます。
まず学生教師たちは社会課題の存在を知り(Awareness)、社会の中の不平等や不正義の問題についての知識や考え方を学びます(Knowledge)。
加えて困難を抱えた子どもたちと出会い、社会課題解決のために活動している様々な人との出会いを通じて起きている課題を自分ごと化(Attitude)します。
さらに、自らの力を社会のために役立てたいという思いが強まっていきます(Motivation)。
また、LFAでの活動を通して課題解決やリーダーに必要な力を身につけます(Skills)。
そして、学生教師たちにはこれらの力を活かし社会課題の解決に貢献する機会(Opportunity)があります。
LFAの学生教師はこうしたサイクルを通じて成長し、実際に子どもや自分やチーム、そして社会を変容させ、課題解決をしていくのです。

TOC図

(行動を変え、成長をする際に影響を及ぼす要素の関係図。社会課題解決のためには行動を変容させることが重要になります。:注1)

さて、次回はLFAが行う広報活動についてお伝えします。
冒頭にもあったように、LFAの活動は①実践、②人材育成、③発信・提言を3つの柱としています。
これまで①実践、②人材育成を取りあげ、次回は③発信・提言について取り上げます。
社会を変える広報活動とはどういうものなのか、次回も一緒に考えていきましょう!

注1)Marjan van Es , Irene Guijt, Isabel Vogel (2015) “Hivos ToC Guidlines: THEORY OF

CHANGE THINKING IN PRACTICE”


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