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【学生ボランティアインタビュー】ー指導の時間、目の前の彼女だけを見てその子のことだけ考えた

2020.2.18

皆さんこんばんは。学生採用インターンの弓削です。

今回は学習支援拠点で活動しているボランティア教師の記事をお送りします。

今回インタビューに応じてくれたのは、津田塾大学3年の邨田佳歩さんです。

子ども達の本当の感情こそ私たち教師が気づいてあげなきゃいけないと語る邨田さんの声をご覧ください。

・LFAに参加した理由を教えてください

邨)最初にLFAを知ったのは、友人の紹介です。紹介してもらってすぐやろうと決めたのを覚えてます。

弓)即決だっんですね。LFAのどこが魅力だと思ったのですか?

邨)ビジョンの1つとして地域や生活する環境の格差から生じる貧困にスポットを当ててるところです。大学2年生の時に、家庭教師をしていた高校生の子を通して私は地域格差から生じる貧困と出会いました。その子の周りには、夜遅くまで制服で町を徘徊したり、飲酒や喫煙している子たちが多かったようなんです。

 最初その子は、「どんな音楽が好きなの?」とか、「何かやりたいことある?」と聞いても「何もやりたいことはない、好きなものもない」と答えていました。

でも、真剣に向き合って指導を続けていくうちに、当初10点代だったその子のテストの点数は70点近くまで伸びたんです!最終的には、「大学受験をしてみたい」「実は自分にはこんな夢があった」という発言をしてくれました。どんな子でもやればできるという子どもの可能性を感じたのと同時に、自分ができることを自覚すれば自ずと意思が芽生えてくるんだなと思いました。

この子との出会いを通して、住んでいる地域や生活する環境が子どもに与える影響って大きいんだな、と思ったんです

弓)そうなんですね。

邨)貧困ってすごく大きな社会課題だと思うんです。でも1人ができることってとても小さなことだとも思います。すぐに解決できるほど単純な課題ではないけれど、でもその課題に対して自発的に取り組む団体や、解決しようとしている人がいることを知って、小さなことでも向き合うことに意味があると思って参加しようと思い、LFAに参加しました。

・LFAでボランティアを続けた理由は?

邨)夏から秋にかけては、大学の勉強や学祭の準備が忙しくて、LFAと両立するのは厳しいと思い、続けようとは思ってなかったんです。

弓)そうだったんですね。そこからやることに決めた心境の変化を教えてほしいです。

邨)私のメンターからある子どもを見てほしいと相談されたんです。その子は都立中学をする子どもでした。

私は、アルバイトで塾講師をしていたから何度か中学受験の生徒を見た経験があって、その経験が子どものためになるならと思って続けようと思いました。それから、ずっとその子どもを今も見ています。

弓)すごいですね。塾講の経験や、自分の受験経験がつながっていたということですね。佳歩ちゃんにしかできないことだったのだと思います。

邨)自分の経験がその子の支援につながっていたと感じています。実はその子が今日受験日でめっちゃ緊張してるんです!

拠点のメンバーと。一番右が、邨田さん

・LFAで活動する中で、一番印象に残っている出来事を教えてください

邨)担当している子との秋プログラム中の対話の時間です。秋から冬にかけてもその子のために教師を続けました。

弓)少し詳しく話していただけますか。

邨)はい。その子と初めて会った時、すごくいい子だなって思いました。というのも本当にコミュニケーション力が高くて、誰とでも仲良くなれる子だったんです。お家の中でも、LFAでも優等生みたいな子でした。他のボランティア教師や、スタッフ達もそう思っていたと思うし、私も彼女に対してそう思っていました。

でも、疑問に感じたことがあったんです。

模試の結果が帰ってきたとき、第一志望の合格率がすごく低かったんですけど、でも彼女は笑ったままで、悔しいとか悲しいとかそういう素振りを全く見せなかったんです。その姿を見た時に、今の受験勉強や結果について彼女はどう考えているのかなと思ったんですね。

そういう姿を見て、彼女と対話したいなってすごく思ったんです。考えてみれば、寺子屋ではずっと笑っていて、悔しいとか辛いとかそういう感情を出さなかったなと思ったときに、彼女の状況を見て、苦しくないのかな?とも思ってそれも彼女に聞いてみたかったんです

弓)なるほど。どれくらい話したんですか?

邨)1回の指導時間(約4時間)の全てを使いました。ものすごく緊張していたので、事前に何度もチームのメンバーやスタッフに相談しましたし、話す練習もしました。一見普通に見えるかもしれないけど、そうじゃない。その子たちの本当の感情こそ私たちが気づいてあげなきゃいけないと思ってます

弓)その子と話してみてどんな感じでしたか?

邨)最初は、ただずっと笑っていただけでした。でも「大事な話をするよ、あなたにも真剣に話してほしいし、私も真剣に考えるから」って言ったら、真剣に聞いてくれました。

ちゃんと話し合いたくて「第一志望の合格可能性ってどれくらいだっけ?何で行きたいと思うの?」ってストレートに聞きました。

そしたら、最初寺子屋に来たときは、お母さんに言われたからと志望理由を話していたんですけど、「説明会を聞きに行って、外国の文化を知る機会が多くあることを知り、そういうものを知る中で自分のやりたいこと(夢や目標)を考えていきたいと思った」と話してくれました。

私も、「合格可能性は低いけど、行きたいよね。じゃあどれくらい勉強したらいいのかな」と話しました。受験生が一般的にどれくらい勉強しているのかを話し合ったり、彼女の今の勉強量と比べてあとどれくらい勉強しなくてはいけないかについても話しました。

私も自身が受験勉強してた時を思い出し、勉強していても中々偏差値が伸びない期間の苦しさを思い出したんです。彼女もそういう思いがあるんじゃないかなと思ったので、自分がその時に感じていた苦しさを話ました。

「何でこんなに頑張っているのに、できないんだろう、合格可能性が低いことはわかっているけど、どうしたら偏差値が上がるのかやり方がわからない」と思って苦しかったんだよ、と。

その話を聞いた彼女は、泣きながら悔しい気持ちや不安な気持ちを吐き出し始めました。

彼女も、自分はどうしたらいいんだろう?という不安な気持ちを抱えていたんです。だけど、吐き出せる場所がなかったお母さんが大好きだったので困らせたくなかったと思うんです。

弓)どんな家庭の子なんですか?

邨)母子家庭で、お兄ちゃんが二人います。

また、他のボランティア教師たちは、その子には勉強できる空間があると認識していたんですが、実際そうでもなかったみたいで。お兄ちゃんが部屋を使ったりすることもあり、常に勉強できるわけではないことも知りました。

弓)本当に向き合って聞いたからこそ分かった事実ですね。

邨)最初は、対話をすることで、その子の勉強に対するモチベーションを下げたり、寺子屋に来ることが嫌になったらどうしようと思ってました。

だけど、そんな自分の背中を押してくれたのは、スタッフやボランティア教師の皆だったんです。「自分の気持ちをストレートに聞いてみるのも大事、人と人なんだから指導案(指導を行う際のアジェンダ)だけでは、想定できないこともあるよ」と言ってくれました。

対話をしたその時間、目の前の彼女だけを見て、その子のことだけ考えました。まさに、1分1秒に意図をもって話しました。

弓)その対話をした翌週からの彼女の様子はどうでしたか?

邨)私自身、怖いと思わないかなとか考えたり、自分もどう接したらいいのか考えました。

でも対話した日に「すごく頑張る」と意思表示をしてくれて、意思の変化も感じました。

実際に、対話後の週から、1週間に何十時間も勉強したという記録も出ました。

対話をしたことで、彼女にとって吐き出せる拠り所もできたのかなと思っています。

拠点のメンバーと。

・最後に、参加を迷っている学生に一言お願いします!

学習支援を行うという以外の学びも多くて、チームとして、団体として、人と接する上でどうするべきかというコミュニケーション力も学べます。子どもが好きな人はもちろんなんですけど、でも逆に子どもや貧困に興味ない人こそ現場に現場に来て、その様子を知ってほしいと思います

大きな課題だからと言って、迷いを感じている人は、ぜひ一歩踏み出してみてほしいです。

常に、助けを必要としている人はいるし、今の時代、1人の人間と向き合う時間ってすごく少ないと感じています。そういう時代だからこそ、目の前の人、その人に向き合う、その人のために頑張るという経験をしてみてもいいんじゃないかなって思います。

そして私たち学生ボランティアも現場で活動している以上、常に成長し続けなくてはいけませんね。学び続ける団体で、ぜひ子どもに向き合う経験をしてほしいです。

拠点のメンバーと。

・インタビューを終えて

邨田さんのインタビューをさせて頂いて、子どもに本気で向き合う勇気を持ち、子どもと同じ目線で寄り添いながらも半歩先を照らす1人の大人として、1人のボランティア教師としてのプロフェッショナルさを実感しました。

LFAで子どもと関わり、活動する全てのボランティア、インターンに1つひとつの物語があり、子どもたちの成長があります。私は今回改めて、その1つひとつの成長の物語や、ボランティア教師が子どもと向き合う中での葛藤や、喜びをより多くの方に知っていただきたいと思いました。

ぜひ学生の皆さんには実際に子どもに向き合う経験をしていただきたいです。子どもの可能性に1人の大人として向き合い、信じることで大きく成長する子どもたちがいます。

ぜひ、LFAに参加し、子どもの貧困に向き合う仲間になりませんか?春プログラム募集中です。皆さんのエントリーをお待ちしています!

 

 

 

 

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