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【職員インタビュー】〜子どもが未来に希望を持てる社会に〜

2019.11.25

みなさん、こんにちは。Learning for All 職員の福田です。
今回は居場所支援拠点でスタッフをしている職員の新江れいらさんにお話を伺いました。
新江さんは大学を卒業後、小学校の教員を3年間務め、そのあと Learning for All に転職しました。

小学校の先生になろうと思った理由はなんですか。

影響を受けた人が2人いて、1人は母親です。母親が小学校教員で、子どもの時からいつも母親の仕事ぶりを見ていました。
大変そうだけど、でも学校の様子とかを聞いて「いいなぁ」と思っていました。
土日も勤務先に連れて行ってもらっていたので、職員室の雰囲気を感じたり、仕事の手伝いに行ったりとか、自分が小学校の先生になるイメージが想像しやすかったというのもあります。

もう1人は、自分が小学校4年生のときの担任の先生です。独自のルールを作って学級運営をする楽しい先生でした。
クラスの全員が「貯金通帳」を作って、例えばテストで100点とるといくらかもらえたり、逆に忘れ物をしたらいくらか引かれる、といった形でみんなが貯金をためていました。
全員が平等なルールのもとで、自分の頑張りに応じて結果が出るのがすごく楽しかったんです。

私は自分で積極的に物事をするタイプではなかったんですが、周りに推薦されて学級委員にもなりました、その時に先生も応援してくれて、すごく自己肯定感が高まりました。
その先生が、頑張ったら結果が出ることを教えてくれて、自信をつけてくれました。

小学校って1日の半分を過ごす場所だし、その後の生き方を決める時に大きな影響を与える可能 性があるのが小学校の先生だと思って、将来小学校の先生になることを決意しました。

小学校の先生になってからのお仕事はどうでしたか。

担任をしていた時に、クラスに児童養護施設から来てた女の子がいました。
その子は、学校では要注意人物と言われていました。

実際、周りの子にいじめまがいのことをしていて、口も強いし「お母さん大嫌い」とも言っていました。
「座って」って言うと、席ではなくてその場に座っちゃう感じで、大人を信頼せず斜に構えている子でした。

でも同時に、その子はすごく賢いし、いろんな可能性を秘めているなとも思ったんです。
賢いし、走るのも速い、なんでもできるんです。そして本人は「モデルや女優の仕事をしたい」と言っていて、自分が思い描く夢もあるんです。

その可能性を伸ばしてあげたい、この子が変わればクラス全体が変わる、とも思いました。

そのクラスを翌年も引き続き担当することになって、少しずつその子との信頼関係を築いて行ったらその子にも変化が見られました。
低学年の子の面倒を見てくれるようになり、自分から手伝いもしてくれるようになりました。

転職された経緯を教えてください。

その子は、児童養護施設にいるから決まった高校に行かなきゃいけないと言う現実を見て「どうせ」って自分に見切りをつけてました。
可能性や、本人がやりたいことがあるのにすごく勿体ないと感じたんです。

そうした子に十分に時間を割いて接して、本当に必要なことを必要なだけしてあげたいと思いました。
学校だと、子どもと接するにしても、どうしても時間割やカリキュラム、集団指導という枠があります。
学校の制約の中だとルールを破った子に対して、限られた時間の中で指導をしなければいけない、叱って後からフォローしなきゃいけないとか、「今このタイミングではないのにな」と思いながら子どもと話したり…。

そうした制約があることに少しモヤモヤしていて。

そんな中、自分がやりたいことをでき、自分の思いを活動に生かせそうな場所があると知りました。
Learning for All の居場所拠点であれば、一人の子に物理的な時間も多くかけられるし、必要なことも自由にできる、そう感じてここにきました。

実際に、Learning for All の拠点では子どもと接することに十分な時間をかけられるし、その中できちんとこちらの思いを伝えられます。
やりたいことができているし、子どもが目に見えて変わっていく様子も感じられます。

子どもと接する中で大切にしていることを教えてください。

大人が自然体でいること、です。

子どもは大人をすごくよく見ているんです。
小学校の初任の時、「先生として」子どもとどう接するか、ばかり考えていて、日々の業務でいっぱいいっぱいでした。でもそういう様子を子どもたちも見抜いているんですね。

2年目からはなるべく自然体で子どもと接しようと思ったんです。
そうしたら、子どもたちから「2年目の先生は何か違うね」「今の方がいいです〜」って。

子どもに伝わるんだなぁってのはすごく感じました。

実際に、素直な気持ちをぶつけてくれたり、それまで距離を感じていた子が悩みを吐露してくれるようになりました。

「先生だから」「スタッフだから」という、立場とか役割の観点から発する言葉はバレちゃうと思います。
なので、なるべく自然体で子ども接するように心がけています。

Learning for All の拠点に来てから、印象に残っている出来事はありますか。

ある子が、ルールを破ったとき、怒られると思ったのかそこらじゅうを逃げまわりました。挙げ句の果てに殴ってきて、「死ね、消えろ」と言ってきたり、バッグをあさられたりしました。

すみっこから睨みつけてくるその子に、
「話をさせてね。嫌いで怒りたいわけではなくて、やった行為に対してそれがダメだと伝えたいだけけだよ。死ねとか言われたら大人だって傷つくよ。」と、素直な言葉で伝えました。

すると、その子は急にボロボロと泣き出して、
「私だって本当は死ねとか言いたくないんだけど、いっちゃう。いつもできない。」と言ってくれました。

本当はひどい言葉は言いたくないけど、どう言えばいいかわからない。
本当は人を傷つけたくないけど、どうすればうまく気持ちを伝えられるかわからない。

その子は、学校でもお友達に意地悪しちゃったり、先生にヤジ飛ばしたりしているから、お友達からも「バカだよね」って言われているらしく、実際「私バカだもん」と自分を卑下するようなことを言います。

自己肯定感の低さや生育環境が、彼女にそうした粗暴な行動をとらせているんだと思いました。

でもその子も本当に素敵な純粋さを持っています。
私はその純粋さ、素直さを伸ばしたくて、怒りたくなったらどうすればいいか、一緒に考えて練習するようにしました。

そして今はやっと、他の子から何か言われてもぐっと我慢するとか、別の場所に行って落ち着いてから帰ってくるとか、そういう怒りへのこらえ方を身につけました。

子どもたちの「こうありたい」という自分を頑張って保っている様子に成長を感じますし、本当に嬉しい気持ちになります。

そうした子どもの成長は私たちにとっても本当に励みになります。

これからの展望について聞かせてください。

家庭背景に左右されずに子どもが未来に希望を描けるような社会を作りたいと考えています。
でも、私は現場にいるのがすごく好きで、子どもと一緒にいるのがすごく好きで、それが自分に合っていることだとも思っています。

今自分にできることは居場所拠点にいる子どもたちと誠意を持って向き合うこと、子どもや保護者や地域の人から「ここがあってよかった」と思える場所にすることだと思っています。

自分たちの拠点は、地域の一部として当たり前にある場所であってほしいです。
今でも目の前の公園で何かあった時に扉を開けて助けを求めに来る子もいるし、学童の子じゃない子がドアをガッチャと開けて「これすごいんだけど!」って話しかけてきてくれたり、…。少しずつ、そこに当たり前にある場所になりつつあります。

学校でも家でもないけど、第3の場所として頼れる場所として今の拠点を地域に根付かせたいです。



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Learning for All では月に4回、メディアの情報だけではわからない「子どもの貧困」の実態やLFAの活動について紹介するイベントを開催してます。子どもたちの明るい未来を支えるため、私たちに「今、できること」を一緒に考えましょう。

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