HOME > トピックス > インタビュー > 【代表インタビューvol.2】〜ボランティアから代表への道のりを振り返る〜

お知らせ

TOPICS

【代表インタビューvol.2】〜ボランティアから代表への道のりを振り返る〜

2019.7.29

【代表インタビューvol.2】〜ボランティアから代表への道のりを振り返る〜

みなさん、こんにちは、Learning for All 職員の福田です。

前回の代表インタビュー「代表李ってこんな人!」では、李の幼少期からLFAの活動を始めるに至った経緯までをご紹介させていただきました。多くの方から「案外苦労していて驚いた」「人となりが分かって親近感がわいた」などの感想をいただき、僕個人としても嬉しく思っています。

さて、第二回となる今回は、李がLFAの活動を初めてから、今までの歩みについてインタビューしました。いちボランティアとして参加した李が、代表としてLFAを立ち上げるに至った経緯、創業時・創業後の苦労、葛藤、学び、自身の成長等これまでを深く振り返ってもらいました。

ぜひご一読ください!

代表インタビュー「ボランティアから代表への道のりを振り返る」

福田)いちボランティア教師としてLFAの活動に参加した李さんが、どうして代表としてLFAを立ち上げるに至ったんですか?

李)
じめは葛飾区の生活保護世帯の支援をするボランティア教師をしていました
。大学3年生の終わりの頃ですね。中3の男子を3名教えてましたね。彼らの高校受験3週間前くらいから担当したのですが、僕が担当した時には学力が低すぎて、とてもじゃないけど志望校に受かる状態ではなかったんです。結果、彼らは志望校には受からず、定時制の学校に行くことになりました

しかし、彼らは1年以上学習支援教室に通ってきていたんですね。通っているにも関わらず、学習の定着がなされておらず、結局学力が低いまま。これじゃダメだと思って、大学4年生の1年間はボランティアで、その葛飾区の教室の教室長をしていました。そして、今のままの学習支援では、子どもたちにとって十分なものにはならないと思い、いろいろ行動し、教室の運営を改革しました。例えば、葛飾区のある有名個別支援塾の元塾長に知り合い経由でアポを取って、どういったカリキュラムで学習支援すべきか、葛飾区の子どもたちはどんな高校に進学していくのか、その受験対策をどのように設計すればいいか、などヒアリングし、そこで得た知見を教室運営に落とし込んでいきました。当時は週に1回の支援だったのですが、週に2回に増やしたり。子どもたちの人生が変わる教室を作る、というビジョンを持って、優秀な仲間たちと出来ることを全てやりました。

私一人が頑張ったというよりは、ビジョンに共感してくれる多くのボランティア仲間たちと一緒に作り上げました。その結果、1年後には子どもたちの成果に繋がって、志望校に合格する子どもたちも増えましたし、進学する高校の偏差値も上がりました。もちろん学力以外にも、様々な困難を持った子どもたちがいますので、そうした個別のニーズにも対応できるような教室にも変わっていったと思います。子どもたちがよく頑張ってくれましたし、ボランティアチームの一人ひとりがよくやってくれたと思います。

そして、その成果が認められてか、大学院1年生の時にオファーをいただき、関東と関西の学習支援の事業部長に就任することになりました。その直後くらいに、当時の運営団体であった認定NPO法人Teach For Japanから学習支援事業を独立させる話が浮上し、事業部長だった私に新法人「Learning for All」の代表就任のオファーが来ますビジネス経験もない、ただの大学院1年生ですので能力もありません自分に務まるのか不安でしたが、やはり当時現場には100名を超える子どもたちがいて、そしてボランティアさんもたくさん関わってくれている。この組織を誰かが率いていかないといけないと思い、代表として新法人「Learning for All」を立ち上げる決意を固めました。もちろん、私自身の尼崎での原体験もあり、やはり自分の人生の軸として「子どもの貧困」「教育格差」がありました。そういった意味で、私がLFAの代表になることは自然なことだったのかもしれません。

福田)大学院生がいきなり経営って、そんなことできるんですか?

李)
できませんよね(笑)すごく大変でした。独立が決まったのが2013年8月くらいで、2015年4月には独立するというスケジュールでした。1.5年の間に、新法人を立ち上げて、元の法人から事業承継をし、その際の法務的な論点なども整理しながら、引き続き現場運営をしながら、新法人のファンドレイズもする。半端なく忙しかったですし、やったことない仕事ばかりなので本当に大変でした。このご時世にどうかと思いますが、朝9時〜深夜3時くらいまで毎日働いて、年に10日くらいしか休みはありませんでした。休みも大体は過労でぶっ倒れてるという感じでした。そこまでしないと、1.5年での独立は難しかったですし、支援の質を落とさず、子どもたちに迷惑をかけないように進めるには、それくらいやらないといけないと覚悟はしていました。

もちろん、私一人で立ち上げた訳ではありません。葛飾区で教室長をしている時代から一緒に活動してくれている仲間たちが支えてくれていましたし、またいろんなビジネスプロフェッショナルの方々のご支援もいただきました。

お世話になった方々は数多くいるのですが、特に現在も理事に入っていただいている熊平美香さんには、組織作りや人材育成について常にアドバイスをいただいていました。また、独立前に最もお世話になったのは、日本IBM社の皆さんです。IBMさんには、LFAには2年間に渡って、社員4名を半年間派遣し、プロジェクトベースで課題解決を支援してくれるという贅沢なサポートをしていただきました。2013年は、まさにLFAのビジョン・ミッション作り、事業計画作りなどなどあらゆる角度からご支援いただきました。基本的なビジネススキルやマネジメント方法について、私をトレーニングしてくれたのも、この時期のチームのみなさんでした。実は、2019年になった今も年に何度か飲みにいきますし、プロジェクトベースでご支援いただいていたりします。IBMのみなさんは、私にとってLFA立ち上げの裏で活躍いただいた恩人であり、今も感謝してもしきれません。

そういう訳で、他にももちろんいろいろありましたが、2015年4月に無事に独立することができました。いろいろギリギリでしたけど(笑)独立後も非常に苦しい時期は続きました。2014年度末で、私が学生の頃から活動していたボランティアチームのコアリーダーたちが相次いで社会人となり卒業しました。独立のスピード感が早かったので、組織作りも現場運営も至らないところが多かったこともあり、様々な歪みが出てきました。資金も潤沢でない。そして、何より私自身に余裕がなくて、経営者として未熟でした組織を去っていく職員やボランティアも出てきましたし、私自身も疲弊していったのが独立1年目でした。新法人を維持していくこと自体が非常に大変でしたね。

福田)
いろんなことがあっての今なんですね・・・
学生からいきなり経営者になって、その中でいろんな困難に直面してきたと思うのですが、今振り返ってどんなことを感じますか?

李)
いやー、怒涛でしたね。若いからできた感じはありますし、他の人が同じことをやるのはあんまりおすすめしません。大変だから(笑)私自身にとっては、「子どもの貧困」「教育格差」という社会課題を解決することをパーソナルミッションに掲げ、社会起業家として一歩を踏み出した時期ではありました。必要な苦労だったと思いますし、もちろん多くの喜びもありました。団体としては、様々な困難にぶつかりながらも、その度にミッションやビジョンを見直したり、現場運営の方法を変えたり、今のLFAの基礎を築いていた時期ですね。2019年の今でも、あの頃の自分は経営者として如何に未熟であったかを思い出し反省したりもします。しかし未熟な分だけ、本当に多くの人にサポートしてもらった時期でもありました。感謝しかないですね。

大変だった話ばかりしちゃいましたが、楽しくもあったんですよ!(笑)

立ち上げ期って、何も決まってないし、答えのない問いにぶつかっていくことが多いですよね。それ自体がすごく楽しかったです。自分の責任でいろんなことにチャレンジして、自分が成長した分、組織も現場も成長しますし。そういった起業の醍醐味というか、そういうのも味わっていました。20代の前半から半ばにかけて、現場作りから団体設立までを経験し、様々な方からご指導いただいて、私自身成長できたことは非常に貴重な体験でした。そういった意味では、若いうちから責任ある立場でがむしゃらに挑戦することは一定の意味があるのかもしれませんね。

この記事がどんな人に読んでもらえるかわからないですが、改めて振り返ってみて思うのは、私自身めちゃくちゃがんばりましたけど、やっぱりいろんな人が支えてくれたってことです。私一人で創業した訳ではなく、現場を回してくれていた学生ボランティアやスタッフのみんながいて、組織作りや団体設立をしてくれた職員やプロボノのみなさんがいて、設立間もない時期にオフィスを格安で貸してくれた大家さんやオフィスの内装を破格の値段と工期でやってくれた人たち。数にすると数百人の人たちが関わってくれていて、みんなが子どもたちのために活動してくれていました。この時期に関わってくれた全ての人に改めて感謝を伝えたいです。

福田)
想像以上に激しい日々だったんですね・・。今の李さんが見た目も中身もとても20代には見えないのは、独立の時期に数十年分の汗と涙を流した結果なのだと知りました・・。たくさんの人に当時未熟だった部分を支えてもらって今があるんですね。そういう意味では、李さんのビジョンに共感した多くの「子どもの貧困、教育格差をどうにかしたい」という想いが集まって今のLFAの礎を築いてくれたのは本当にありがたいことですね

ここまで聞いたところで、独立後にも様々な事業拡大をしていった経緯が気になってきましたが、今回ももうお腹いっぱいなので、次回インタビューにて続編をお届けしたいと思います!

インタビューvol.2にお付き合いいただいた皆さま、ありがとうございました!

 

■社会人向け活動説明会開催中!
Learning for All では月に4回、メディアの情報だけではわからない「子どもの貧困」の実態やLFAの活動について紹介するイベントを開催してます。子どもたちの明るい未来を支えるため、私たちに「今、できること」を一緒に考えましょう。

■マンスリーサポーター募集中!
Learning for All ではサポーターを募集しております。
1,000円の寄付で子ども1人に1時間の学習支援が届けられます。
皆さまのご支援が、子どもたちの学習機会の拡大につながります。
皆さまのご寄付は、一人ひとりの子どもたちの未来を作っていきます。
ぜひ、子どもたちの未来を一緒に応援してください。

■職員募集中!
Learning for All では、一緒に働く仲間を募集しております。

■社会課題に挑む、学生ボランティア・インターン募集中!
Learning for All では学習支援居場所支援の2つのプログラムで参加学生を募集中です。プログラムへの関わり方もボランティアとインターンの2種類ご用意しています。
まずは以下の画像から、子どもの貧困やLFAの事業内容・プログラムについて説明した動画をご覧ください。

 

 

関連記事

2019.10.21

【子どもの貧困と生活習慣】〜「自己責任」で失われるもの〜

2019.10.15

【学生ボランティア インタビュー】子ども達の一番の理解者であるために

2019.10.14

【祝!設立5周年!】大感謝祭の様子