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【学生スタッフインタビュー】今あなたが立っているところから日本はどう見えますか?

2020.10.31

皆さんこんにちは。学生採用インターンのみゆです。
今回は現在社会人である芹澤和伸さんにインタビューのご協力をいただきました。

芹澤さんは、2018年秋プログラムと冬プログラムで学校拠点のボランティア教師、2019年春プログラムで公民館の教室運営スタッフ、そして同年夏プログラムと秋プログラムで学校の教室運営スタッフに携わってきました。

理系の自分にとって貧困問題は遠い存在だと思っていた、LFAの活動を通してどんな変化を感じてきたのか。その声をお聞きください。


現場管理スタッフの仲間と撮ったお写真(写真左)

今はどんなお仕事をされていますか?

現在は、無線通信関係の一般企業に研究員として勤めています。省庁や民間企業からの受託研究や、大学との共同研究、また社内独自の研究プロジェクト等を行っています。研究開発、論文執筆、学会発表、特許出願など、仕事内容は多岐に渡ります。

LFAに参加した理由を教えてください。

2018年夏頃、当時は東京オリンピックのボランティアが話題となっていたことをきっかけに、「何かボランティアをしてみようかな」と考えたことが始まりでした。Activoというボランティア募集サイトから複数の団体へ説明会の参加申し込みをしたところ最も返信が早かったのがLFAだったため、一番最初にLFAの説明会に参加しました。

説明会では、今まで自分の知らなかった日本における貧困の現状を知り、知らなかった自分を少しばかり恥じる気持ちと同時に、自分にも何かできるのではないかと思う気持ちが芽生えました。このとき「貧困を解決したい!」という確固たる意志があったわけではなく、「自分にも何か役に立てることがあるはず」と考えて参加を決めました。

 

参加したのは、ふとしたきっかけだったんですね。そんな芹澤さんですが、LFA歴は比較的長いように思えます。

そうですね。ボランティアとしてボランティア教師を2期、その後インターンとして運営スタッフを3期、いずれも連続でLFAに関わりました。勿論、私よりも長くLFAに関わっている仲間はたくさんいます。それでは、こうして続けてLFAに携わった理由についてお話しします。

動機の源泉は大きく2つありました。

まず1つ目は、LFAのプログラムを通じて得た子どもとの出会いによって、その現実や今まで見えてなかった社会の姿を考えたことですLFAに関わるまでは、恥ずかしながら自国の貧困の状況も知らなかったですし、理系の自分には無縁だと思っていました。

現場で子どもと関わるなかで、表面上に見える課題の原因を「貧困」の一言で片付けることは決してできず、その背後には複雑な事情が絡んでいることを体感しました。また私の関わった生徒がプログラムで遂げた変容を見て、表面上で見えている子どもの姿はそれが真実ではなく、本気で関わる大人がいれば確かな変容を届けられることを知りました。ここでは個別具体的なエピソードには触れませんが、やはり目の前に子どもがいる現場を大切にするLFAだからこそ、その背後に潜む貧困という複雑な課題にコミットできるのではないかと考えます。

 そして2つ目は、プログラム中に行ったコンテンツを通じて、自身の思い描く理想の社会や、その背景となる経験について深く考えたことです。あるコンテンツの中で、「自分はなぜここにいるのか」「どこを目指すのか」「何がしたい、何を届けたいのか」「その背景にある経験や価値観は何か」といった問いに対して、メンターとの対話も交えながら深く思考する機会があります。

そうしたプロセスを経て、自分の人生観が少しずつ見えてきたことが大きかったと考えています。あるべき姿を描き、現状を分析し、現状とのギャップを埋めるために課題を設定する、というのはLFAのプログラムで学ぶ課題設定のプロセスですが、個人や社会といった複数のベクトルで、それを多次元かつ多階層に拡張することで、自ずと自分のやるべきことが見えた気がします。


研修中の様子(写真右)

LFAに参加する前と後で一番変わったのはどのようなところですか?

LFAに参加する前後で変わったことはたくさんあります。価値観や思考プロセス、タスク処理やマネジメントスキルなど、挙げればきりがありません。その中で最も変わったことを挙げるとすれば、「自分以外の目線で物事を見れるようになった」ということではないかと考えています。

具体例として以下の2つ、自分の思考や感情のみに固執せず、相手の目線でDo(何をしているか)/Think(何を考えているか)/Feel(何を感じているか)/Want(行動の背景にある肯定的な願望は何か)を考えられるようになったこと、そして相手の表面的な意見に依らず、その背景にある経験・感情・価値観を想像して自身の価値判断を留保できるようになったことが挙げられます。

学生教師やスタッフといった立場・役職によらず、ともに頑張る仲間やメンターのおかげで、様々な場面において成長できる機会があることもLFAの特徴だと思います。

 

ボランティア教師のときにのときに感じた変化についてお聞かせください。

LFAで活動する以前、子どもと関わる経験は特にありませんでした。プログラムで子どもと関わるうちに、子どもへの対応やその考え方は特に変化したと思います。
また、先にお話したように、私自身は貧困に対する理解も原体験もほとんどなかったのですが、LFAで教師をした経験が一種の原体験となっているように感じます。

指導現場においてこれらは、特に子ども目線で考えることに繋がったのではないかと思います。

 

「子ども目線」。個人的な意見ですが現場で最も大切な観点でもあり、最も難しい観点でもあると思っています。

私もそう考えます。極論になりますが、100%子ども目線で考えるというのは正直不可能だと思います。しかし、どんなときでも100%でないことを自覚しながらいかに100%に近づけることができるか、そうした意識が大切ではないでしょうか。尤も、例えに挙げたように定量的に判断できる事項でもないので難しいことではありますが、目のまえの子どものためには、考え続けるほかないと思います。

 

LFAで活動する中で、一番印象に残っている出来事を教えてください。

LFAで印象に残っている出来事は数多くあります。例えば、学校の定期テストで周囲を驚かせるような良い点数を取って、それを誇らしげに語る子どもの笑顔が見ることができたときです。

1つエピソードを簡単にご紹介します。その子に向き合ったときの話です。

当初、その子は「勉強したところで自分はどうせできるようにならない。学校で授業は受けているのだから、家でわざわざ勉強する必要はない」と言っていました。中学2年生秋の段階で、英語はbe動詞や一般動詞において、数学は方程式において躓きがあり、学校の定期テストは英数平均40点くらいでした。

プログラムのなかでメンターの力を借りながら、現状を分析して仮説を立て、また理想状態とのギャップから打ち手を考えてアクションをして、丁寧に振り返るというサイクルを重ねました。電話や対面で相談しながら進め、ときには週に複数回も相談することもありました。具体的な打ち手については、長くなるのでここでは割愛します。

そしてプログラム中最後のとき、彼に「この期間で何ができるようになったか」と聞いたところ、「学校の先生にも授業内容の質問ができるようになりました。」と教えてくれました。さらに、家でノートを開き、何を聞こうか考える習慣がついたそうです。もちろん学校の先生がきちんと対応してくれたからという前提はありますが、それでも当初は「勉強してもできるようにならない」と言っていたその子にとって、「家で質問を考え、学校で自分から質問をする」というのは、今後に繋がる大きな進歩でした。
そうして努力を重ねた結果その子は、学校の定期テストで90点近い高得点を取ることができました。どちらも100%だったので、当初の学習遅滞もおおよそ解消することができたのではないかと思います。テスト後に喜んでいたその子の笑顔は、未だ忘れられません。

先ほど話に出た、「表面上で見えている子どもの姿はそれが真実ではなく、本気で関わる大人がいれば確かな変容を届けられる」ということを学んだ、私にとっての原体験です。

 

最後に、参加を迷っている学生に一言お願いします!

参加の動機に正解も不正解もありません。参加する動機と、その後続ける動機は得てして違うものです。

今あなたは何のために生きていますか?今あなたが立っているところから日本はどう見えますか?

LFAのプログラムを経験したあと、これらの問いの答えはきっと今の考えと違ったものとなるはずです。

たしかに、新たな組織に足を一歩踏み入れるというのは、なかなか勇気がいることだとは思います。リスクも考えるでしょう。しかし、一歩踏み入れたその先には、きっとここでしか得られない学びがあります。百聞は一見にしかず。大学生という貴重な時期だからこそ、今後に繋がる今しかできない経験をしてみませんか?現場で一生ものの経験ができるLFAのプログラムに、ご参加ください!あなたのお力をぜひ貸してください!

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