HOME > トピックス > インタビュー > 【卒業生インタビュー】そこに人がいれば、何かを教え教わるという「学び」が存在する。相手や立場や場所が変わっても、「相手の心に火をつける」ということは変わらない

お知らせ

TOPICS

【卒業生インタビュー】そこに人がいれば、何かを教え教わるという「学び」が存在する。相手や立場や場所が変わっても、「相手の心に火をつける」ということは変わらない

2020.7.11

皆さんこんばんは。学生採用インターンのみゆです。

今回は現在社会人としてお仕事をされている、LFA卒業生の岩間美里さんにインタビューを実施しました。岩間さんは、2015年夏秋冬の3期にわたってプログラムにご参加されました。

社会人である岩間さんにとってLFAの活動は、どのように生かされているのか?

ぜひこの記事を読んでいる学生の皆さんは、自身の数年後について想像しながらお読みください。

LFAに参加した理由を教えてください

大学受験時代(浪人時代)、Teach for Japan の松田悠介氏の講演を聞く機会がありました。
その時に日本の教育の現状や相対的貧困について知って衝撃を受けました。
大学生になったら何か有意義な活動をしてみたいと思っていた矢先の出来事でした。
当時はTeach for Japan は社会人向けプログラムを用意していたので、学生向けのプログラムはないかと探していたところLFAにたどり着きました。

 

LFAに実際に参加してみてどのような生徒と出会いましたか?

夏秋冬と3期に渡って参加したのでたくさんの生徒と出会いました。
ただ受け持った生徒の傾向としては、「勉強が苦手」「勉強に対する自己肯定感が低い」「学校に困難を抱えている」といった子が多かったように思います。

 

生徒について、どんな子たちだったのか詳しくお聞きしたいです。

秋冬のプログラムでは、2期連続で同じ生徒を受け持ちました。
例として、その2期連続で受け持った2人の生徒の話をします。

受け持った生徒の1人の中3の男の子は、学校には全く行けてない状態でした。しかも、寺子屋(LFAの学習支援拠点)でクラスメイトに話しかけられたことに驚いてしまって以来、彼にとって、寺子屋も怖い場所になってしまいました。一方で、頑張り屋で家族仲も良く、寺子屋にまた行けるようになりたいと話してくれる面もある生徒でした。「勉強も頑張りたい、高校にも行きたい」と語ってくれたのが印象的です。

またフリースクールに籍を置く中2の男の子は、最初に寺子屋に来たときはアルファベットを順番に書くこともできないような生徒でした。しかも、昼夜逆転生活になってしまっていて、夕方から実施される自習室には通いやすいとは言ってくれていたものの、昼間の寺子屋は休みがちな子でした。

 

彼らの課題についてどのような打ち手を取りましたか?

さっきも言った通り、彼らについて「勉強が苦手」「勉強に対する自己肯定感が低い」「学校に困難を抱えている」という点に課題感を覚えていました。

それに対して、私は「スモールステップ」「褒めて伸ばす」「できるようになったことを一緒に見る」ことを主に実施していきました。

中3の男の子は、冬のプログラムからは自習室には通ってきてくれるようになりました。そのためまずは受験に向けて、基礎学力として英語、数学、漢字の確認プリントなどに取り組みました。また、彼は自己肯定感が低い傾向が見られたので、スモールステップを積む学習方針をとり、褒めて伸ばしていきました。行きたい高校があるらしく、もともと将来の話や高校の話はよくしてくれたのですが、学力が上がるにつれさらに受験に前向きになってくれたように思います。

中2の男の子の方はというと、冬になると、「自分は勉強が遅れているから」と勉強するようになりました。寺子屋以外でも自分で本屋に行き、参考書などを買って、自主的に勉強に取り組んでいました。難しい問題もよく考えてじっくり取り組んでみたい、と発言もあったのを覚えています。さらには、秋に比べて会話が増え、笑顔も見られるようになったのが嬉しかったです。

 

出会った生徒との一番の思い出を何か教えてください。

うーん・・・特定のエピソードというのはないかもしれません。彼らと全力で、本気で過ごした教室はどれも、いつも、どこでも順番をつけられるものではないから。
強いて言うならば、「過ごした時間全て」でしょうか。

ただ生徒の発言で、「先生が俺の学校の英語の先生だったらよかったのに」「先生、私自分でもびっくりするくらい変わったよ!」「(私の都合で自習室に行けなかったとき)美里先生が来ないなら意味ないから寺子屋行かない」というものはとても印象的だったかな。

これらは嬉しさを感じる反面、強い責任を感じました。

 

分かります。教師として存在を認識されると、嬉しい反面、自身の責任感も覚えますよね。一方で、生徒の発言から彼らの変化を感じます。そんな変わっていった生徒に対して、岩間さん自身LFAに参加する前と後で変わったのはどのようなところだと思いますか?

私がLFAに参加して一番感じたのは、決して「かわいそうな子ども」はいないということでした。困難を抱える子どもたちが「かわいそう」なのではなく、社会が子どもたちを困難を抱える状態にしているんだなと感じたのです。

だからどこが変わったかといえば、社会の見方、というところでしょうか。

岩間さんの写真(※著作権の都合上、教科書の画像をイメージ画像に差し替えています)

なるほど。学生時代にLFAの活動に参加し、社会の見方が変わったということですが、今はどんなお仕事をしていますか?

インフラ企業での現場職をしています。お客さまへのご案内など営業職を行う一方で後輩社員教育に力を入れています。あえて言い換えると、今は「子どもたちの未来を担う責任」ではなく「人々の日々の暮らしと安全、そして命を預かる責任」を背負っています。

このように、教育とは全く違う世界で今、私は生きています。

それでも、どんな世界でもそこに人がいれば、何かを教え教わるという「学び」が存在することも変わらないと思って、今新人教育に力を注いでいます。相手や立場や場所が変わっても学びを営む中で「相手の心に火をつける」というのは変わらないなと思っています。

これからこの記事を読んでくれた皆さんがどんな風にLFAでの経験を積むか、その先どのようにに教育に関わるか分かりませんが、どこへ行ってもこの経験は生きる、だからこそ何か掴み取ってほしいと思います。

 

ありがとうございます。最後に参加を迷っている学生に一言お願いします!

とことん迷ったらいいと思います。
飛び込んだら、そこに待っているのは理想だけでなく現実です。

数々の卒業生が残している「生徒の成長や笑顔と結果」も「自身の成長」も事実だけど、同時に「日本の教育の現状」や「厳しさ」もあります。
自分自身が成長するということはそれだけ苦しくもあるのです。

でも、「人を育てる」ということに少しでも興味があったりこれから関わっていきたいと思ったりするならば、LFAで学べたことや積んだ経験は必ず生きるし、今この日本で教育を担うなら絶対に知っておかないといけないと思います。

ありがとうございました!

関連記事

2020.11.21

【学生スタッフインタビュー】子どもにとって理想の社会とは何かを考え、行動し続けることで社会を変えていく

2020.11.19

電通育英会 会報誌「IKUEI NEWS」に代表 李のインタビューが掲載されました

2020.11.14

【学生スタッフインタビュー】社会人になってから考える、LFAの経験が生きたこと