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【2018年度卒業生インタビュー第3弾】子どもたちに、自分の力で人生を切り拓けるように成長してほしい

2019.3.14

こんにちは!経営企画室インターンの佐々木です。
卒業生インタビュー第3弾の今回は、2018年度夏期プログラムにボランティア教師として参加し、秋期・冬期プログラムでは教室運営スタッフとしてLFAに関わり続けている、東京大学4年の屋宜 彩音(やのり あやね)さんにお話を聞きました。

LFAに参加した理由を教えてください

 地域や環境のせいで選択肢と可能性が狭められてしまう人がいるという事実に納得できない気持ちを抱えていたことと、子どもの持つ可能性の大きさを感じる経験があったことが理由です。

 私が育った沖縄の小学校には、様々な事情から児童養護施設で暮らしていたり、経済的に厳しい家庭であったり、困難な状況に置かれている子が多くいました。そのような子の中には、自分で勉強する習慣がなかったり、自分の人生は自分で変えられるという発想がなかったりする子がいました。高校生になり進路を考える時期になると、根拠なく「東京は怖い」と言って「東京の大学に進学する」という選択肢を考えてもいなかったり、そもそも身近に大学に進学した人がいないことが原因で、「大学に進学する」という選択肢すらなかったりしました。もちろん、東京に出ることや大学に進学することだけがいいことだとは思いません。むしろ、生まれ育った地域で一生を終えることは幸せなことなのかもしれません。しかし、生まれ育った環境によって人の可能性や選択肢が本人も知らないうちに狭められていることや、そもそも可能性・選択肢があるということにすら気づけない状況にあるということに私は強い憤りを覚えると同時に、すべての子どもたちが主体的に「将来」を選びとる力を身につけられるようになってほしいと感じました。

事前研修でボランティア教師に向けて、子どもたちの現状を説明する様子

 一方で、子どもの持つ可能性の大きさを実感する出来事もありました。それは小学校2年生の時、同級生に九九を教えたときのことです。彼は発達障害を抱えており、一度学んだことでも翌日には忘れてしまうことが多かったのですが、毎日少しずつ一緒に勉強すると、1ヶ月ほど経った頃、6の段まで言えるようになりました。この出来事で私は、どんな人でも学び、成長する可能性を持っているということを肌で感じました。また、彼は、6の段まで言えるようになった時の日記に「できるようになって嬉しい」という気持ちと、一緒に勉強した私に対する感謝の気持ちを書いてくれていました。元々自分の気持ちを伝えることが得意ではなかった彼が自分の素直な気持ちを日記に表現したことは、私が彼に期待していた「九九ができるようになる」ということを超える大きな成長であり、その成長は私自身にとっても非常に嬉しいものでした。

 以上の2つの経験から、「生まれ育った環境が原因で学習遅滞を抱えたり、選択肢が狭まっている子どもたちに向き合い、現状を変えていきたい」という想いと、「可能性を信じ続ければ人は変われる」という想いを持っていました。LFAは、目の前で向き合う1人の大人として子どもたちの可能性を最大限にするための取組みをしており、私の想いを実現できる場であると思ったので参加し、今は教室運営責任者として関わり続けています。

LFAの魅力を教えてください

 子どもたちの将来のための成長を届けられるということです。

 LFAの学習支援教室は、学習指導だけを行う場所ではありません。私たちは短期的な学力向上のために学習指導を行うのではなく、子どもの人生をよりよくしていくために活動を行っています。子どもたちがテストの点数をあげることや、勉強ができるようになることは手段であって目的ではありません。子どもたちが自分の力で人生を切り拓いていけるように、私たちの支援の手から離れたあとも自分で学び、思考し、自他を大切にし主体的に生きていけるようになるための支援をしています。そのために、子どもたちの目の前で、本気で向き合う大人として、子どもたちの将来の姿を描き、課題の解決に取り組み、行動し、実際に子どもたちの成長を目の当たりにすることができます。それがLFAの一番の魅力です。

研修でボランティア教師にアドバイスする様子

LFAで活動する中で、一番印象に残っている出来事を教えてください

 私が夏期プログラムでボランティア教師を務めた際に担当した中学3年生の子どもが、秋期プログラムの最後にある目標を書いてくれたことです。

 その子は中1の範囲からつまづきがあるなど困難な状況にありましたが、夏期プログラムの5日間だけで、「見直しのやり方習ってから自分で全部見直ししたから間違えなかった!」など、前向きな発言をしてくれるようになりました。しかし、1ヶ月後に再会するとその子は「1ヶ月間家でほとんど勉強しなかった」と話し、夏期プログラムで私たちが行った支援では、その子が自主的に学習し、自分の人生を切り拓いていけるだけの成長を届けられなかったと分かりました。これは私にとって本当に悲しい出来事であり、秋期プログラムの3カ月間では絶対に将来に繋がる成長を届けたいと思いました。

 それから3ヶ月後、秋期プログラムの最終日に今後の目標を書いてもらうと、「高校で、中学校で習ったことをふりかえったり、新しい単元に入ってもテストで低い点を取らないように、見直しを身につけたい」と書いてくれました。この子はそれまで「高校に行ってやりたいことがない」と言っていたので、高校入学後を見据えた目標を立ててくれたこと自体がとても大きな変化ですが、それに加えて自分から見直し・復習をすることでもっと勉強ができるようになりたいと思っていることが感じられ、今だけでなく将来に繋がる成長を届けられたと実感しました。

LFAの卒業生として、今後どうありたいですか?

 私は、すべての人が自分の人生に誇りを持って生き、社会の様々な側面に目を向けられる世の中を作りたいです。そして、人がそのように生きるためには、新たな人や物事、価値観、文化と出会い、思考した経験、つまり「学び」が必要だと思っています。だから全ての子どもたちに「学び」の経験と、選択肢と可能性を届けられる存在でありたいです。

 4月からは民間企業に就職しますが、社会の動きを自分の目で見て学んだ後、子どもたちに向き合う現場にまた戻ってきたいと思っています。そしてどんなときも寺子屋で出会った一人一人の子どもたちとの経験を心に留めておきたいです。

ボランティア教師と一緒に指導準備する様子

最後に、参加を迷っている学生にメッセージをお願いします!

 プログラムに参加する前は、自分が向き合うことで子どもたちが本当に成長するのだろうか、責任を持ってプログラムをやり遂げられるのだろうかという不安がありました。しかし、教師・教室運営責任者として半年間子どもたちに向き合ってきて、目の前で本気で向き合う人が一人いるだけで、彼らの今と未来は変わると確信することができました。

 勉強が嫌い、やりたくないと言っている子どもでも、「できるようになりたい」という気持ちを持っていて、周囲の大人がそのような気持ちを信じ、後押しすれば、小さな挑戦ができるようになります。そして、小さな挑戦に成功すると、「自分でもできる」、「やれば分かる」という肯定的な気持ちが育まれ、さらに踏み出すことができます。このような積み重ねが、自分の人生を自分で切り拓いていく力につながると思います。

 そして、子どもにこのような成長を届けるためには、指導中に子どもの目の前に座り、寄り添う教師が子どもの良さを見つけ、認めてあげることが不可欠です。拠点運営スタッフとして関わる中でも子どもたちの良さはたくさん見えますが、文字通り「向き合う」教師だからこそ見えるものがあります。

 LFAの教室で、向き合ってくれる大人を待っている子どもたちの可能性を最大化するため、一緒に挑戦しませんか?


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