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【学生教師インタビュー】〜子どもの目線に立って、子どもに耳を傾ける〜

2019.6.30

こんにちは。学生採用チームインターンの弓削です。Learning for All(以下LFA) 学生ボランティアインタビュー、今回は国際基督教大学大学3年の星田真由(ほしだ まゆ)さんにお話を聞きました。星田さんは、2018年1月より学生教師としてLFAの学習支援プログラムに参加し、現在も学生ボランティアとして活動しています子どもにとって一番大事なことは何か傾聴し、分からない時には直接本人に聞いてみることで、「真に子ども目線でありたい」と語る星田さんの声をぜひご覧ください。

・LFAに参加した理由を教えてください

貧困が連鎖している現実が日本に存在することに気づかず生きてきた、自分自身の狭い視野に課題意識を持ったことが参加するきっかけです。私は十分に教育を受けさせてもらえる環境で育ちました。中学受験をしたことで、周囲にも同じような環境で育った友人が多くいました。正直なところ、子どもの貧困について知る機会があっても、本当に深刻な問題として存在するの?と思っていました。

しかし、大学に入り、様々な人との出会いや、授業の学びの中で、日本の子どもの貧困について詳しく学ぶ機会がありました。日本にも貧困が存在すること、そして貧困は教育格差を起因として連鎖してしまうことを「現実の問題」として認識するようになりました。生まれながらにして選択の自由が奪われてしまう環境が、日本にも本当に存在していることを知り、ショックを受けました。又、貧困という社会課題がそもそも広く知られていないのではとも思うようになりました。

LFAの説明会に参加して1番惹かれたところは、子どもの貧困と教育格差の問題を「現在」と「未来」の両側面から解決しようとしていた点です。「この団体は本気で教育格差を終わらせようとしているんだ」と感じました。貧困と教育の問題は非常に深刻であり、将来的な解決には社会構造に対する多方面からのアプローチを必要とします。一方で、現在支援が必要な子どもたちがたくさんおり、大学生である私に今できることは、直接子どもに関わることだと考えました。私は子どもに勉強を教えることが好きだったこともあり、この点で課題の解決に貢献できればと考え、参加を決めました。

LFAのプログラムを通じて、子どもと真剣に向き合う大人がいることで届けられる成長があること、その一方で、必要な支援を受けられない子どもがまだまだ多く存在していることを知りました。それと同時に、LFAの活動なら、多くの人のサポートを受けることで自分自身が成長し、子どもに「成長」を届けていけることを確信し、今も継続して関わっています

・LFAに参加する前と今で一番変わったのはどのようなところですか?

子どもや教師と関わる時に「傾聴」と「安心感」を大切にするようになりました。

子どもたちに成長を届けるためには「子どもが安心していられる空間」が土台として必要です。そのためには、教師が笑顔でいることはもちろん、子どもが何を、なぜ求めているのか、その心理や背景にも耳を傾けることが求められます。以前は、他者とコミュニケーションをとるときには「伝え方」に重点を置いていましたが、実際にプログラムに参加する中で回りの教師やスタッフに自分の考えの背景まで傾聴してもらうことで、安心して自分らしくいられたという経験を経て、自分も見習うことにしました。最初は意識しないとできませんでしたが、子どもの表層的な言動にとらわれることなく、背景や真意をつかむよう、傾聴の姿勢を心掛けることで、子どもとの信頼関係を結ぶことができるようになったのです。ある子どもは、出会った当初は頑なに触れることを許してくれなかった大切なぬいぐるみを私に預けてくれるようになりました。また、私と目を合わせることはおろか返事もできなかった子が、「○○をやってみたい!」と自分の希望を伝えてくれるようにもなりました。プログラムを通じて意識し続けることで、日常生活でも、他者とのコミュニケーションにおいて自然と傾聴ができるようになりました。自分自身の意見やその背景をしっかり言葉にして伝えること、そして、相手の意見や背景を傾聴することを心掛けるだけで、コミュニケーションがスムーズになり、お互いに居心地の良い関係を作れることを体感しています

そして、今では人と接するときに相手の内面に目を向けて傾聴し、安心できる空間づくりに意識を向けられることが、私の強みになっていると感じています。

・LFAで活動する中で、一番印象に残っている出来事を教えてください

 子どもに「わかった」という瞬間を届けられたことです。

私が現在担当している中学1年生の男の子は、当初とても自己肯定感が低い子どもでした。その子が「勉強も運動もできないし足は遅いし、何をやってもいつも失敗する。」とニコニコしながら言ったことがありましたそれが当然の事実かのように話す、どこか寂しそうな彼の表情に胸が締め付けられる想いがしたのを今でも覚えています

彼ははじめは「できない」という思いから彼がつまずきを抱える分野の勉強への拒否反応が強い子でしたが、彼のつまづきや理解のスピードに合わせた教材や言葉で授業を進めていくと、次第に授業に対する集中力が高まっていきました。そしてある日の授業中、ふと「あ、そうか」と彼は真剣な顔で小さくつぶやきました。それは、私が関わり始めてから初めて見せた表情でした。何故彼が勉強を嫌がるのか?どこで勉強が嫌いになってしまっているのか?子どもの目線に立って指導準備をしたことで、彼のやる気と「わかった」を引き出せた瞬間の彼の顔は強く印象に残っています。そこから彼は、見ることすら嫌がっていた数学の問題に笑顔で取り組んでくれました。

今でも、彼に週に1,2度勉強を教えています。もちろん、上手くいくことばかりではありません。彼が何を大切にしていて、何を求めているのか、彼の言動から容易に読み取れないこともあります。しかし、私は彼の「できるようになりたい」という想いを信じて、彼目線で彼に合った指導準備と授業ができるようにこれからも試行錯誤して向き合っていきたいです。その際、大人から見えた課題や私の都合 (例えばカリキュラムや将来を見据えた課題解決) ばかりに気を取られず、彼にとって一番大事なことは何か傾聴し、分からない時には直接本人に聞いてみることで、真に子ども目線でありたいと思っています

 

・LFAで達成したいことは何ですか?

現場で子どもと関わる教師として達成したいことは大きく2つあります。

1つ目は、目の前の子どもたちに学力だけでなく、安心できる居場所と将来を切り開く力を届けることです。

現在学習遅滞を抱える彼らが何か目標を持った時、その幅を狭めないようにまずは学力を上げたいと考えています。子ども目線と傾聴を意識することで互いの信頼関係を形成し、「できた!」「わかった!」という成功体験の積み重ねを通じて、「この教室、この先生となら楽しく安心して学力を伸ばせる。」と子どもたちが思える空間づくりを目指します。それは、LFAの教室、目の前で向き合う私が、彼らにとって安心できる居場所であることが、彼らがこれからぶつかる様々な事柄に立ち向かい将来を切り開く力の基盤になると信じているからです。20年後、私の担当した子どもたちがそれぞれに自立し、信頼できる友人と「今、自分はOOのためにこんなことを頑張っている。夢中になって奮闘している。」と語り合っている未来を思い描いて、日々の行動に繋げています

2つ目は、必要な支援をできるだけ多くの「今を生きる子どもたち」と「未来の子どもたち」の両方に届けることです。

現在、幅広い支援で子どもの貧困と教育格差を解決しようとしていますが、支援を必要としている子どもたちはまだまだたくさんいます。そんな子どもたちに支援を届けるためには、この社会課題に関心を持って、向き合ってくれる仲間の存在が不可欠です。今関わっているボランティアが子どもたちに関わり続けたいと思える指導空間づくりと、新しく関わってくれるボランティアの仲間の輪を広げるための伝える活動をしていきたいと思っています。

・最後に、参加を迷っている学生に一言お願いします!

自分と、子どもと、チームと真剣に向き合う時間は、きっとかけがえのないものになることに間違いありません。それぞれのボランティアにそれぞれの想いがあって、そんな多様な強みを伸ばして活かせる場がLFAにはあります。教師志望の方、社会問題に取り組みたい方はもちろん、「子どもに関わってみたいけど、自分にできることはないかもしれない」と躊躇している方にもLFAに参加して、自分の強みを見出し、子どもの成長につなげる体験をしていただきたいです


■社会課題に挑む、学生ボランティア・インターン募集中!
Learning for All では学習支援居場所支援の2つのプログラムで参加学生を募集中です。プログラムへの関わり方もボランティアとインターンの2種類ご用意しています。
まずは以下の画像から、子どもの貧困やLFAの事業内容・プログラムについて説明した動画をご覧ください。

■参加を迷っている学生向けのLINE@やってます!
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皆さまのご支援が、子どもたちの学習機会の拡大につながります。
皆さまのご寄付は、一人ひとりの子どもたちの未来を作っていきます。
ぜひ、子どもたちの未来を一緒に応援してください。

■社会人向け活動説明会開催中!
Learning for All では月に4回、メディアの情報だけではわからない「子どもの貧困」の実態やLFAの活動について紹介するイベントを開催してます。子どもたちの明るい未来を支えるため、私たちに「今、できること」を一緒に考えましょう。

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