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【卒業生職員インタビュー】一人ではなく、組織で子どもに向き合う仕組みづくりへ

2019.2.28

  みなさんこんにちは。今回のインタビューでは、職員の辻珠美(つじ たまみ)をご紹介します。

辻は、東京大学2年次の2011年度夏期学習支援プログラムにボランティア教師として参加し運営スタッフを務めたあと、組織人事コンサルに就職し5年間勤務、今年1月からはLearning for Allに入職しました。

辻さんが最初にLFAに参加した理由を教えてください

私が最初にLFAに参加したのは大学2年生の夏でした。

LFAには様々なバックグラウンドを持った職員・インターンがおり、もちろん「教育格差」に対する原体験があるメンバーも多くいますが、私はどちらかといえば、「教育格差」を知らないままLFAに携わり始めたタイプでした。

私が中高生の頃は、世の中でも「いじめ」やそれを原因とした「自殺」に関するニュースが多く取沙汰されているタイミングでした。

私は両親からの愛情にも、周囲の大人からの期待にも恵まれ、大変なことも「頑張ってみよう」と思える環境で生活ができているにもかかわらず、同じ時代に生きる同世代の人が、10代前半くらいの年齢で「人生に絶望してしまう」という現実にとにかく違和感を感じたことを覚えています。そのころから「自分に期待をかけてくれる大人」との出会いが、子どもの可能性を左右するのではないか?という思いを持ち、大学進学を契機にいつかは公教育に携わる仕事に就きたい、と考えるようになりました。

大学1年生の頃は、右も左もわからず「成長」の機会を得ることができそうな様々な活動に参加しましたが、次第に大学在学中に「教育」の現場で「手触り感」を持って課題を把握したい、と思うようになり、twitterで告知が流れてきたのをきっかけにLFAの活動に参加しました。

学生時代のLFAでの活動で印象に残っていることを教えてください

印象的なエピソードがありすぎて、あげればきりがないのですが、あえてピックアップするとしたら、“子どもの持つ可能性”と”組織の重要性”という2つについてあげられると思います。

大学時代の活動中は、日々 “子どもの持つ可能性”について感じるばかりでした。

自分自身が学生教師を務めたのは5日間だけだったのですが、その後スタッフを務めながら、他の学生教師が本気で子どもの可能性を信じ向き合うなかで、始めはいやいや教室に来ていた子どもが学習の成果が出るうちに笑顔で通ってくれるようになったり、「どうせ馬鹿だから」「勉強なんてできなくてもいい」と言っていた子どもが自分の夢を語りながら「そのためにこれを勉強していきたい」と自分から話すようになってくれたり…変化がみられるようになるまでにかかる時間はそれぞれでしたが、どの子どももみんな、本気で可能性を信じて向き合ってくれる大人がいれば、「あきらめる」のではなく「変わっていく強さ」を持っているんだと感じることができました。

そして、「あきらめてしまう、努力をしない子どもが悪い」のではなく、「あきらめざるを得ない、努力することすら難しい環境に子どもが置かれている」という課題意識を強く持つきっかけとなりました。

一方で、「本気で可能性を信じて向き合う」ということの難しさ・大変さにも気づくことができました。何時間も指導の準備をしたけれど、子どもが指導当日に欠席してしまったり、思った学習の成果が見られず落ち込む子どもの姿を見てしまったり、一生懸命向き合うからこそ、そこに責任を持って向き合う教師たちの心理的負荷が大きいことも、スタッフを務めるなかで強く感じました。そのなかで「一人ではなく、組織で子どもに向き合う」ということの重要性に気づくことができました。

LFAの学習支援事業では同時期に複数の拠点が指導を行っていますが、「チームの連携」ができている拠点ほど、面白いくらい最後まで元気に、前向きに教師が指導に向き合うことができていました。

一人では抱えきれないような責任も、みんなで大変さを分け合えば乗り越えられる。子どもに見られた成果もみんなで分かち合うからこそ、より喜べる。1人ではなく、組織で子どもに向き合うからこそ、LFAにはそういう強さが根付いているように感じました。

LFAではチームで学びあいながら成長していく「学習する組織」という理念を掲げており、一貫して「組織の大切さ」を教わりましたが、自分がスタッフとして関わればかかわるほど、その重要性は身に染みて感じることができました。

その経験は、自身のファーストキャリアの選択にも大きく影響したと思います。

就職から今回LFAへ転職を決意された経緯を教えてください

様々な困難さを抱える子どもたちに出会い、改めて「すべての子どもが、自分の可能性を信じて生きていける社会づくり」に貢献できる大人になりたい、そう強く思うようになりました。

一方で、そんな社会をつくっていくには、子どもに向き合う大人たちが「組織」と呼ぶにはあまりに分断されているのではないか?という問題意識を抱くようになりました。それは、学校内での先生方の連携をとっても、保護者と学校の連携をとっても、我々のような学習支援団体と学校、保護者、学習支援団体同士との連携をとってもいうことができるのではないかと思います。

それぞれがそれぞれに、子どものために最善と思う行動をとっているにも関わらず、その総和が子どものために最適になっていない、むしろそれぞれが大変で疲弊してしまう仕組みになっているのではないでしょうか。

そんな思いから、「組織づくり」を学ぶために組織人事コンサルへの就職を決めましたが、昨年、LFAで困難を抱えた子どもたちへの包括的支援のモデルづくりを掲げて新しい挑戦を始めるという話を聞き、まさに「いつか自分が取り組みたいと思っていたこと」だと感じました

子どもを取り巻く様々なステークホルダー間の連携、そして不足している役割を補う存在としてLFAが地域で貢献していくという今後のビジョンを聞いたとき、まだまだ社会人としても未熟だと思いながらもそのモデルを作り上げていく中で自分も貢献していきたいと思い、転職を決めました。

最後に、将来実現したいことを教えてください

近い未来としては2つあり、CESモデルの構築とLFAという団体をよりよい組織にしていく、ということに注力していきたいと思っています。

子ども支援の生態系モデルは、1人の子どもを起点としたときに、その子が困難を抱えたときにどんな地域や家庭に生まれ育っても、必ず必要な支援につながることができるように、「社会みんな」で子どもを育てていく新たなモデルづくりだと捉えています。だからこそ、LFAでよい事例を創っていけるように取り組んでいきたいと思います。

一方で、大学時代の経験とも通じますが、初めての試みだからこそ、そして本当に困難な子どもたちに向き合うからこそ、団体としてもここからたくさんの困難にぶつかっていくのだろうと思います。

そのときに、1人でなくこの仲間とだからこそ、大きな困難にも向き合っていける。そう思える組織をLFAで、そしてLFAと協業してくださる皆さんと一緒に創っていければと思います

また、本質的に子どもの貧困の問題を解決していくためには、今行っている事業に取り組むだけではなく、もっと多くの方に課題を認知していただくこと、そして力を貸していただきながらより大きな挑戦をしていくことが必要だと思っています。

私自身、元々の生まれや育ちが「教育格差」に対する原体験につながるものではないですし、ファーストキャリアも「教育事業」をやる企業ではありません。でも社会の一員として、この課題に取り組みたいと思い活動に参加しています

長期的には、社会を生きる「大人」として、1人でも多くの人に「すべての子どもが、自分の可能性を信じて生きていける社会づくり」に前のめりに参加していただけるような、より開けた活動や仕組みづくりに取り組んでいきたいと思います。

 

■社会人向け活動説明会開催中!
Learning for All では月に4回、メディアの情報だけではわからない「子どもの貧困」の実態やLFAの活動について紹介するイベントを開催してます。子どもたちの明るい未来を支えるため、私たちに「今、できること」を一緒に考えましょう。

■マンスリーサポーター募集中!
Learning for All ではサポーターを募集しております。
1,000円の寄付で子ども1人に1時間の学習支援が届けられます。
皆さまのご支援が、子どもたちの学習機会の拡大につながります。
皆さまのご寄付は、一人ひとりの子どもたちの未来を作っていきます。
ぜひ、子どもたちの未来を一緒に応援してください。

■職員募集中!
Learning for All では、一緒に働く仲間を募集しております。

■学生ボランティア募集中!
Learning for All では、学習支援事業のボランティア教師、子どもの家事業のボランティアスタッフを募集しています。プログラムの詳細・説明会日程は以下の画像をクリックしてご覧ください。

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