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【職員インタビュー】家族丸ごとのサポートを通じて目指す社会を作る

2019.3.8

  みなさんこんにちは。今回のインタビューでは、職員の梅津麻理子(うめつ まりこ)を紹介いたします。

梅津は、個別指導塾の教室長としての勤務を経て、2017年4月よりLearning for All に入職し、現在は子どもの家事業部のマネージャーを務めています。子どもの家ではどんなやりがいや魅力があるのか、ぜひご一読ください。

LFAに入職した経緯を教えてください

 簡潔にいうと、経済状況や生まれもった障がいなどの「本人にはどうしようもない理由」で、学習機会含めた様々な経験機会が制限されることが、どうしても許せなかったからです。

 大学時代、障がいのある子どもや成人の方へのサポートを行う活動をしていました。その中で、1人1人の違いに寄り添うことの重要性を体感しました。また、学校等で障がいを理解してもらえず苦しむ子ども、その結果自己肯定感が低く、どうせ勉強はしても仕方ない、と思っている子ども、不登校になる子ども、自分の子どもは”普通”ではないのか、と悩む保護者の方々に多く出会いました。その経験から、1人1人にあわせた教育ができ、自信をつけることができる場をつくりたい、と考えて新卒では完全個別指導の学習塾に就職しました。

 学習塾で教室長を務めていたとき、ある母子家庭の親子の入塾面談をしました。全く勉強にやる気のない中学3年生の男子とそのお母さん。お母さんはできるだけ頑張らせたい。でも本人は全くやる気なしとのこと。

 私は本人と1対1でゆっくりコミュニケーションし、好きなもの、やりたいことなどを聞いていきました。すると急に彼が「実は将来の夢があっていきたい高校がある。でもどうせ無理だから恥ずかしくて言えない。」と吐露してくれました。「それならこうやって勉強していこう、ここならこんな風にできるから大丈夫だよ。」と全力でサポートする約束をしました。みるみるうちに彼はやる気になり、自らお母さんに「ここで頑張りたい。」と言ってくれたのです。その変化に驚きつつも、喜びを隠せないお母さんの顔を今でも覚えています。

 その後、お母さんと契約の話をした時のこと。料金表を見せるとお母さんの顔つきが一瞬で変わり、涙してこう言いました。「すみません。この料金では通わせられない。あんなにやる気になった子どもの思いを踏みにじることになるなんて、母親失格ですね…。」

 この時のお母さんの表情や、全力でサポートすると約束したのに叶えられなかった自分自身のやりきれない気持ちは忘れられません。せっかく前向きになった彼の未来を考えたとき、経済状況等の理由で学習機会が制限されることは許せない、と強く思いました。と同時に、でもお母さんが悪いわけでもない、とも強く思いました。これは1家庭の問題ではなく、もっと複雑な要因が絡み合う社会の問題なのではないか、そう感じました。そして経済格差、教育格差、地域格差などを調べていくうちに、この課題に真正面から向き合うLFAと出会いました。

 LFAの説明を聞く中で、一時的な学習支援だけではなく、「社会構造から変革する」と思っている人が多いことに衝撃を受けました。本気だな、と目の前の子どもについて、ひたすら考え、最適なサポートを行い、子どもの成長を褒めるだけではなく、その子どもたちの理想の未来を描き、自分で努力できるための変容を生み出す。でもこれは大前提。合わせて、実際に現場で向き合い、課題を自分ごととして捉えた学生が、社会に出て様々な場所で働くことで社会構造を変革していく。この循環を本気で作り出そうとしていたんです。この循環の重要性に共感し、入職を決めました。

働いて感じるLFAの魅力について教えてください。

 たくさんありますが、大きく2つあげたいと思います。

 1つ目は、複数の現場をもち、現場での学びからアクションを考え、実行していることです。現場にいる1人1人の子どもの顔が見えており、子どもを中心に状況や課題を明確にすることで、机上の空論ではなく、意味あるアクションが実行できていると思います。どんなときも、実際の子どもの状況を基軸に考えることが当たり前となっています。実際の子どもの過去、今、未来という時間を縦の軸としたら、周りにいる人や資源などのおかれている環境を横軸として捉え、それらを具体的に洗い出していきます。そしてそれぞれの時期にどんな課題にぶち当たるのか。周りの環境はどうなっているか。その原因は?さらにその原因が発生している原因は?と根本的な原因を深掘り続け、アクションを検討しています。

 そして検討するだけではなく、きちんと「アクションする」こと。ここも大きな魅力だと考えています。「社会課題について考えることはあっても実際には動けない」、これが社会課題解決を阻んでいる大きな要因だと思います。そこにリーダーシップをもってまずはきちんとアクションをすること、そしてその姿をもって賛同してくれる仲間を集め続けていることは、大きな魅力です。

 2つ目は、関わる人全員が「社会変革をすることに本気である」ということです。職員はもちろん、学生ボランティアも含め全員が、目の前にある課題とその先の社会課題のどちらについても日々考え、学習し、成長し続けているなと感じます。目の前にいる子どもを基軸に考えているからこそ、いくらでもやりたいことが出て来て、それを達成するためにまた考え、学習する。これをひたすら繰り返しています。

 また、1人1人が自分の役割に責任と自信をもち、プロフェッショナルとして活動しています。その中で、お互いのことを認め合い、お互いから学び合う文化もあります。それぞれが自身の経験や強みでリーダーシップを発揮し、補いあい、大きなチームとして子どもをサポートできていると感じています。

子どもの家事業部マネージャーとして、子どもの家事業部のやりがいについて教えてください。

 子どもの家事業部は、生活習慣や学習習慣など、生活全体を包括的にサポートしながら、安心できる居場所を提供しています。この子どもの家事業部のやりがいは大きく3つあります。

 1つ目は、子どもにとって価値があると思うことであれば、やってみたいことや新たな取り組みを積極的に実現できることです子どもの家事業部を始めて2年強、まだまだ発展途上にあり、このやり方が最適!という枠組みやナレッジが完成してはいません。だからこそ、目の前にいる子どもや保護者に真正面から向き合い、必要と思うことはどんどん実行していくことができます。そして振り返り、さらなる一手を考え、進化を続けています。

 2つ目は、子どもだけではなく、保護者をはじめとした世帯丸ごと、子どもを取り巻く環境丸ごとをサポートしていけることです残念ながら世帯状況によっては、子どもが変わっても、どうしても子どもの家以外で過ごす時間の影響が強く、子どもが自立し続けられず、変容のスピードが遅くなってしまう場合もあります。

 そのため、子どもの家にきている時間だけではなく、子どもの1日の生活、1年の生活、何年後かの生活に思いをめぐらせ、子どもにとっての最善な環境は何か、その子どもが生活する世帯にとって最善な状態はどのような状態か、考えて行動をします。

 子どもを基軸に、周りの様々な人やものを巻き込んでサポートしていくため、時には保護者の関わりについて改善を促したり、世帯全体の課題に踏み込んだりするような必要性も出てきます。保護者と一緒に子どもへの適切な愛情表現の仕方を考えたり、叱り方を一緒に考えたりもします。

 3つ目は、子どもを取り巻く環境を丸ごとサポートするための連携体制が整っており、様々な機関や人と連携してサポートできることですスタッフ、学生ボランティアがチームとなっているのはもちろん、子どもが通っている小学校の先生、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、行政の担当課、そして地域の人など、多くの人が子どもの家での活動に協力してくださっています。それぞれの専門知識や資源を最大限活用し、子どもの環境を改善していくためのアクションを一緒に考えられるチームになることができています。これは非常に心強く、大きく歩みを進められる体制だと感謝しています。

最後に、将来実現したいことを教えてください。

 生まれた環境等に左右されず、誰もが自分のやりたいことを選択し、前向きに努力している社会にしたいです。子どもだけでなく、学生も大人も、どんな環境にいる人も全員が、です。

 そのために、「多くの価値観や将来の選択肢を知ることのできる機会」を提供し、その自分が選択した未来、目標に向かって「安心して努力できる場」を創造し続けていきたいです。そして、自分のことを丸ごと認めてくれ、いつでも応援してくれる、疲れた時や「ちょっと一人では頑張れないな」と思った時に安心して頼れる人が常にそばにいるそんな環境に誰もがいてほしいです。最終的には、その環境の素晴らしさにみんなが気づき、周りの人に対してその環境を提供する側になり、それぞれの努力を、相互にサポートをしあえるような社会になったら最高だな、と思います。

 私自身も常に、今やりたいことは何か、将来やりたいことは何か、を問い続けて、できるアクションをし続けたいと思っています。きっと一人ではできないこともたくさんあると思うので、その時周りにいる全ての人に頼り頼られ、それぞれが自分の進みたい道に向けて努力していきたいですね。

 

 

■社会人向け活動説明会開催中!
Learning for All では月に4回、メディアの情報だけではわからない「子どもの貧困」の実態やLFAの活動について紹介するイベントを開催してます。子どもたちの明るい未来を支えるため、私たちに「今、できること」を一緒に考えましょう。

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ぜひ、子どもたちの未来を一緒に応援してください。

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