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「新型コロナ緊急支援プロジェクト by Learning for All 」 ~子ども・保護者に行ったアンケートから見えた”本当に”必要な支援とは~

2020.4.23

 2014年の設立後より「子どもたちの貧困に、本質的解決を。」というミッションを掲げ、困難を抱える子どもたちへ学習支援と居場所支援を展開する「NPO法人Learning for All (以下、LFA)」は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、支援する子どもや家庭のニーズを把握するためにアンケート調査を実施しました。

 今月7日に「緊急事態宣言」が出される前から休校になるなど、子どもだけでなく、その保護者にも普段の生活を送るのが難しい状態が今も続いています。この社会状況によって、もっとも悪影響を受けやすいのが生活困窮世帯であり、そのような様々な困難の中にいる子どもたちにLFAは向き合ってきました。
この状況だからこそ、子どもと世帯への支援により一層取り組む必要があり、そのためには子どもや世帯の声を聞くことが必須であると考えております。

彼らが「本当に必要としているもの」が何なのかを把握するために、アンケートでの調査を実施し、その結果から見えた世帯ニーズに基づき支援方針を固め、解決に向けLFAは行動してまいります。

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■アンケート結果
・72世帯を対象に、72人の保護者と68人の子どもがアンケートに回答しました(4月20日時点)
・webアンケートだけでなく、電話等でも子どもや保護者と会話をし、細かくニーズをヒアリングしました
・なお4月25日現在、追加で約20人世帯に対してのアンケートを実施しています

【子どもへのアンケート】
子どもは回答をした68人のうち、約53%が小学生、47%が中高生となっています。

「生活していて不安なことがあれば教えてください」という質問に対しては、「友達に会えない」が上位に来ており、それ以降「体力が落ちる」「ストレスが溜まる」などが続いております。

ここから体力の低下、昼夜逆転、ゲームの時間の長さなど、子ども自身が課題意識を持っている」ことが見えます。


「今したいこと」という問いに対しては、「外に出て体を動かす」という回答が1番多く、約7割になります。また、誰かと話をしたり、勉強をする・教えてもらうことへのニーズもみられます。 


パソコンやタブレットを使ってやりたいこととしては、「勉強を教わりたい」の割合は約6割と最も高く、次いで「お話ししたい」が約4割となっています。 

私たちが運営をする学習支援の拠点では、日頃から電話や雑談をしている子どもが少なからずいることから、雑談や相談需要も比較的高いことがうかがえます。

【保護者へのアンケート】 

お子さんに対して不安なことを教えてください(複数回答可)」との質問に対しては、複数回答可ということもあり、多くの保護者が「規則正しい生活・学習・体力・ストレス」の4つの面で不安を感じていることが見受けられます。

オンライン授業などを導入する学校もある中で、「ご自宅にインターネット環境はありますか」と質問したところ、多くの家庭で「はい」と回答がありました。
しかし「インターネット環境がある」と回答した家庭の中には、
「学校から配られたオンライン学習がパソコンでしか出来ないが、家にパソコンがないので勉強をするのが難しい」
「オンライン学習だと家のインターネットがすぐに速度制限に達してしまう」
との声も保護者から挙がっており、インターネットにつながっていても、オンラインでの学習環境が整っていない家庭も多く見られます。

 

さらに、LFAでは休校や自宅待機要請などを受け、オンラインでの支援も動いています。「以下をオンラインで実施する場合は希望しますか」という質問に対しては、「オンライン授業」の需要が一番高く、その次に「雑談や相談」という回答となっています。 

保護者からも子どもと同様に「誰かと話したい・誰かに相談したい」とい気持ちが高いことがうかがえます。家庭への個別ヒアリングを行う中でテレビのない家庭などもあり、助成金や国の情勢などの情報を聞知りたい、というのもあり得ると考えています。

「その他家庭で困っていること」を聞いたところ、「マスク・消毒液がない」「仕事に影響が出ている」「食糧がない」「学習教材がない」の順で回答が多く、まだマスク・消毒液の需要が高い中、手に入りづらい状況に置かれていることがわかります。 
さらに給食がないため、1日家にいる子どもたちに食事を作る必要があり、それにより食費がかさみ、食糧の不足も出てきています。食糧の不足については、アンケート実施後、日を追うごとにニーズが高まってきており、個別の相談件数も増え始めています。

他にも自由回答でいただいたものとしては、
「公共交通機関を使いたがらない母の通院へのつきそいが増えて、子どもとの時間が取れない。仕事も変わりたてで、なかなか覚えられない。(中3と高2の保護者)」
「家事負担が大きくなり、仕事をする時間が減り収入が減った。」
「子どもと食事も違う部屋でとっている。子どもに湯船に入ってもらいたいから、私はシャワーだけにしている。会話も減り子どもの精神面が心配。(匿名 高1の保護者)」
など、子どもと会話したりコミュニケーションの量が減ったことや、仕事、収入(金銭面)で不安を感じているとの意見も出ています。

さらに個別で電話などでも子ども本人や、保護者にヒアリングをしたところ、下記のような回答がありました。

上記アンケートと個別ヒアリングのより詳しい内容はこちらからご覧いただけます。

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■今後新たに取り組むこと
子どもと保護者のニーズ調査を経て、LFAでは以下の4つの事業を新型コロナ緊急支援プロジェクト by Learning for All として立ち上げました。

①生活物資支給
②保護者の相談支援
③オンライン・オフライン学習支援
④全国学習支援NPOノウハウ発信
を中心に支援を行ってまいります。

いくつか実際に現在行っているオンライン支援の事例をお伝えします。 そして現在は、学校休校を受け3月の段階から準備をしていた「オンラインでの学習支援と生活支援」を既に行っております。
4月に入り、タブレットの配布と家庭でのオンライン環境整備を経て、家にいる子どもたちと遊んだり、勉強を教えたりと接する機会を設けています。

現在、居場所支援拠点に来ていた低学年層の子どもたちと開催している朝の会では、「今日の○○」と題して、子どもたちが自分の興味あるものなどを紹介する時間をつくりました。すでに画面共有やポインタの出し方まで覚えてタブレットを使いこなしており、説明すべきところに印をつけながら話す子もいます。

さらに「オンラインだるまさんがころんだ」にも挑戦しました。一緒に遊んでいる子が映っている画面を見ながら、「写真みたいに止まってる!!こんなに動かないのすごい!」と大興奮している子もおり、子どもたちはみんな楽しそうでした。

さらに今回実施したことを通して発見したこととしては、不登校で普段は居場所支援拠点にもなかなか顔を出さない子どもが、オンラインだとハードルが低いのか参加してくれる例もありました。

子どもたちが楽しんでくれる一方で、学習面では何かものを一緒に動かしたりと具体物の操作などができないため、低学年の子どもたちに勉強を教えるのは難しいと感じることもありました。画面共有等で絵を描き、その絵を移動させたり、実際に画面越しで数えたりと、どの方法が一番わかりやすいか試行錯誤しながら子どもたちと一緒に学んでいます。

さらに小学校4年生以降を対象に行っている学習支援もオンラインで現在指導を行っており、教える中で下記のような感想を子ども本人からもらいました。

オンライン授業を受けた子どもの保護者からも、同様にご意見・感想をいただきました。

もちろん新しい支援の形となるため、進めていく中で「タブレットの画面を通して指導するため、子どもの手元が見えない。子ども解答を間違えた際に、どこでつまずいているのかが把握しづらいなどの課題も多くあります。 

今後、休校延長などの可能性もある中で、オンライン指導の需要はより高まると考えられます。よりオンラインでの指導の精度を上げて、ここで得たナレッジを家庭からのニーズに合わせて活用してまいります。


■皆さまからの支援について

上記に挙げたようなオンラインでの支援を今後も継続して行いながら、新たに立ち上げる新型コロナ緊急支援プロジェクト by Learning for All を実施するためには多くの支援が必要となります。

この状況下でさらなる「貧困の連鎖」を生まないために、そしてひとりでも多くの子どもたちが楽しく過ごせるよう皆さまからの温かい支援お待ちしております。

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