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子どもたちが、
苦しんでいます。

日本の子どもの9人に1人が、
貧困・虐待・発達障害・いじめ・
社会的マイノリティ
など
様々な困難を抱えて生きています。

着替えは週に1回。虫歯治療も受けられず、
生活が乱れているみずきちゃん9歳

※名前は仮名

東京都に暮らす、小学3年生のみずきちゃん。
父親はほとんど家に帰ってきません。
母親は軽度な知的障害をかかえており、みずきちゃんの成長とともに、養育する力が不足するようになってしまいました。

基本的な生活習慣を身につけることが難しい環境にいるみずきちゃんは、当初1週間同じ服を着て過ごしており、入浴習慣もありませんでした。下着や靴下はひどくよごれ、髪の毛もクシが通らない状態です。虫歯は3本あり、学校から歯医者に行くよう通知を受けていますが、まだ歯医者に連れて行ってもらうことができていません。

給食が主な食事で、土日はしっかりしたご飯が食べられません。夏休みには、体重が減ってしまいます。

家には時計がなく、時間を見ながら過ごす習慣がついていないため、起きた時間に学校へ登校しています。
先生が迎えにいくと、いつもカーペットで寝ていて、
顔も洗わず、寝ている服装で学校に登校してしまう状態が続いていました。

DV・いじめ・不登校…
けいこさん15歳

※名前は仮名

東京都に住む中学3年生のけいこさん。母親と弟2人との4人家庭で生活保護を受けながら暮らしています。
小学校の時には両親の離婚により苗字が4回変わりました。苗字がコロコロ変わることで学校ではひどいいじめにあい、不登校気味になってしまいました。

そのため、読めない漢字や苦手な計算が多くあります。
さらに、小学校高学年の時には同居していたおじいさんからのDVを受け、夜逃げ同然で今の家に引っ越してきました。
自己肯定感も低く、 「自分はダメな人間だ…」 「うちは貧乏だから…」 と否定的な発言が多くなっています。

母親は精神的に不安定で、 けいこさんが家事をしたり、 幼い弟2人の面倒をみなければならず、家庭で勉強する時間は取れません。
このような生活が続くけいこさんは、中学でも最下位をとってしまうことが続いていました。

「安心」を奪われている。
「努力を信じられる環境」を奪われている。
「自分自身の可能性に気づく機会」を奪われている。
そこでは、諦めが日常化してしまっています。

日本のひとり親世帯の子どもの
“貧困率”はG7でトップ!

日本の子どもの9人に1人は、「貧困」状態。
特に、ひとり親世帯の子どもは約2人に1人が「貧困」。
これは世界的にみても極めて貧困率が高い数字です。

小学校・中学校における
不登校児童生徒数は増え続け、
過去最多の約30万人ととなっています。

(出所)文部科学省「児童生徒の問題行動等生徒指導上に諸問題に関する調査」

児童虐待相談対応件数は年間21万件以上。
特に2009年以降、
右肩あがりに増加を続けています。

(注1)2010年に関しては、福島県、宮城県を除いた数値となっている。(注2)2019年の値は速報値であり、今後変更があり得る。(出所)厚生労働省「福祉行政報告例」および、厚生労働省「令和元年度 児童相談所での児童虐待相談対応件数<速報値>」

日本語指導が必要な外国籍の子どもの数も
増え続けています。

(注)義務教育中は2016年度に創設された学校教育制度のため、2014年以前のデータはない(出所)文部科学省「日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査」より作成

子どもの貧困に、本質的な解決を。

2010年、学習支援からスタートした
私たちLearning for Allは、
現場の経験から、この問題を解決するには
「学び」を支えるだけでは
足りない
と確信するに至りました。

現在では、一人の子どもが自立するまで、
地域で連携して幅広くサポートできるように、
『地域協働型子ども包括支援モデル』を構築。

※ネットワークは一例 ※SC:スクールカウンセラー SSW:スクールソーシャルワーカー

この仕組みを全国へ広げるとともに、
法・制度を変え、
子どものあらゆる
「貧」と「困」をなくす社会

つくろうとしています。

支援の内容

1)居場所づくり

小学生〜高校生世代(6〜18歳まで)の子どもたちに、
安心して過ごせる居場所を提供する事業です。
その子の個性や保護者さまの状況に合わせた個別の支援計画を立て、
一人ひとりに寄り添った支援をおこなっています。

小学生の居場所

生活習慣の学び直しや遊び・学習サポートとして、学童保育のような形で週5日運営。

中高生の居場所

不登校や家庭・学校に居場所がない子どもを対象に週3日運営。

2)学習支援

小学4年生〜高校生世代(9〜18歳まで)の子どもたちを対象に、
地域や学校と協力して無償の「学習支援拠点」を運営しています。
質の高さと継続性にこだわり、独自の研修を受けた大学生ボランティアが教師となって、
日々の学習に課題を抱えた子どもたちに寄り添って勉強を教えています。

学校内学習支援

学習遅滞の解消を目的とした1対3の担任制の指導。週1回×3か月のプログラムを年4回実施。

公民館学習支援

不登校・日本語に難等、学校での個別対応が難しい子を対象に週2回の1対1の個別指導を実施。

3)食事支援

子どもたちの健やかな育ちには、栄養のある食事がかかせません。
経済的に困難を抱えていたり、仕事で忙しい保護者の方に代わり、
子ども食堂の他、フードパントリーや食料品の配送まで、
様々な方法で子どもたちの「食」を支援しています。

子ども食堂

小学校1年~高校生世代(6〜18歳まで)の子どもたちに、登録制で週5日の食事を提供。月2回は地域の大人・子どもを含めた食堂を開催しています。

フードパントリー

LFAの支援拠点で野菜などの食料を並べ、無償配布する活動です。コロナ禍の緊急支援からはじめた活動を、今も継続して行っています。

食料品・物資の提供

経済的に厳しい状況に置かれた保護者の方からの声に応え、家庭に必要な食料品や生活物資を、直接配送しています。

4)保護者支援

子どもたちを支えるためには、 保護者の方のサポートも欠かせません。
LINEやメール、電話、対面と様々な手段を活用し、 日々の悩み相談だけでなく、
支援制度の紹介・窓口への繋ぎ等も対応。
保護者さま同士の繋がり作りとして、保護者会等も実施しています。

5)訪問支援

さまざまな理由で拠点に直接通うことが難しい子どもたちのために、
個別のニーズに合わせて、話し相手として近況や悩みを聞いたり、
一緒に遊んだりすることで、子どもたちが安心して社会に踏み出せるよう、
丁寧に伴走支援を行なっています。

さらに・・・

一団体だけの力では、日本全国の子どもたちを
救うことはできません。
現在の日本では、子ども支援に関わる
人・団体の努力にも関わらず、
支援の「量」「質」ともに
まだ足りていないのが現実です。

そのためLearning for All では、
10年の活動でつちかった子ども支援の知見を
共有する ノウハウ展開事業や、 普及啓発・
人材育成・政策提言
に力を入れています。

ノウハウ展開事業

「LFA e-learning」「テスト・教材」「集合研修」の3つのサービスを提供しています。

LFA e-learning

動画教材を使って、子ども支援を行うために必要な研修をオンラインで受けられるサービスです。

テスト・教材DL

市販の教材では対応が難しいお子さん向けに、LFAオリジナルのスモールステップ教材をご提供しています。

集合研修

子どもとのコミュニケーション方法から組織運営まで、各団体様のニーズに合わせた研修をご提供しています。

課題の普及啓発

TVや新聞、ネットニュースの取材に
応じるだけでなく、
対面で
直接説明する機会を積極的に設けています。

メディアでの発信

TVや新聞、ネットニュースなど媒体を問わず、代表自ら出演し、課題の啓発を行っています。

企業での研修

企業CSR活動の一貫として、「子どもの貧困」の社会課題を学び、ともに解決策を考える社内研修を販売しています。

社会人向け活動説明会

寄付者の方や、「子どもの貧困」にご興味のある社会人の方に向けて、LFAの活動説明会を定期的に行っています。

人材育成

学生ボランティアの受け入れを通して、
社会を変えるリーダー人材の
育成を行っています。
目の前の子どもたちと真剣に向き合う
経験をしたOB・OGたちは、
それぞれの道に進んだ後も、
それぞれのアプローチで「子どもの貧困」の
解決に取り組んでいます。

政策提言

全国の子ども支援団体と手を取り合って、調査報告や政策提言を行っています。

調査報告書の公開

統一指標をもとに、子ども・保護者・支援団体の状況等を調査。調査結果を世の中に発信しています。資料ダウンロードはこちら。

国や自治体への政策提言

調査結果や現場の子どもたちの声を元に、国や自治体への政策提言を行っています。

様々なメディアで
私たちの活動を取り上げて
いただいています

2021年2⽉ NHK「ハートネットTV」

2⽉2⽇(⽕)放送の番組内で、LFAの中⾼⽣向け学習⽀援/居場所⽀援拠点でのコロナ禍での取り組みの紹介や、⼦どもたちのインタビューが放映されました。

2020年1⽉ ⽇テレNEWS24「the SOCIAL」

1⽉27⽇(⽉)の放送に代表 李が出演。「⼦どもの貧困」の実情と課題、そしてその課題解決をするためにLFAが取り組んでいる活動などの紹介をさせていただきました。

2021年1⽉ ⽇本経済新聞 朝刊

1⽉20⽇(⽔)発刊の⽇本経済新聞 朝刊「Game Changer-挑戦者たち-」(※)にて、代表 李のインタビューが掲載されました。

2018年 Forbes Japan 30 UNDER30

代表 李がForbes「30 UNDER 30 JAPAN 2018」に選出。「Japan Times」に掲載されました。

これまでの活動の成果

子どもたちの抱えている課題は複雑で、すぐに全てが解決できる訳ではありません。
そんな中でも、日々の活動の中で見えてくる支援の成果の一部をご紹介します。

80%以上の子どもが、
LFAの支援拠点に通うようになって、
できることや成長したことがあると回答しています。

(出所)子どもアンケート(2020年8月実施調査)

学校の授業がよくわかるようになり、
学力テストでも平均10点以上の伸びが見られます。

左図:(出所)学力テスト 右図:(注)4段階の回答のうち、「あてはまる」を4、「あてはまらない」を1などとしたうえで平均を取った値。CES拠点以外で収集したアンケートの結果を含む。事前と事後の差は、いずれも統計的に有意。(出所)学習支援アンケート

子どもたちの声

小学3年生 ちふみちゃん

家だとひとりで夕食をたべなきゃいけなかったけど、ここに来ると友達と一緒に食べられてうれしい。

小学2年生 ゆうやくん

外でたくさん遊べて楽しい。宿題も手伝ってくれるから、学校の勉強もわかるようになってきた。

子どもたちの成長

〜「子どもの家」のスタッフより〜

  • 手洗いやうがい、歯磨きなどの基本的な生活習慣がなかった子どもが、何も言わなくてもできるようになりました。
  • 入浴習慣がなく1週間同じ服と下着を身につけていた子どもが、自分からシャワーを浴びたいと言うようになりました。
  • 小さい頃から菓子パンやバター醤油かけご飯などしか食べたことがないため、カレーなどの複雑な味を理解できず、給食を吐き出して食べられない子どもが少しずつ野菜などを食べられるようになりました。
  • 学習習慣の全くなかった子どもが、家で自分からプリントを開くようになりました。
  • 他の生徒や大人に対して暴力や暴言が絶えなかった児童が、それまで暴言を向けていた他の児童と仲良く遊び、気遣うようになりました。

保護者の声

夏休みに子どもをどこにも連れて行ってあげられなかったので、子どもの家でスイカ割りや花火大会などをやってくれて嬉しかったです。楽しんでいる姿を見ることができて安心しました。ここに通いだしてから、前に比べて子どもと話す機会が増えて、いつも楽しそうに何をしたか教えてくれるようになりました。

離婚して仕事を増やしたため、夕食も子どもの家でお願いすることになり、最初は寂しい思いをさせてしまっているのではないかと心配でした。でも、お迎えに行ったときに楽しそうにしているので良かったと思いましたし、むしろ「もうお迎えに来たの?」と言われてホッとしました。

学生ボランティアの声

東京大学大学院修士2年(当時)
中西啓介さん

生活費のため、夜遅くまで働かなければならない保護者さま、兄弟の子守りのために勉強する暇のない生徒、多忙で勉強が遅れた子どもにまで手を回しきれない学校の先生方。そういった人との出会いの中で、“教育格差”という問題は、決して保護者や学校、そしてその子自身が悪いわけではない。そう思うようになりました。LFAは、そんな現状を誰かのせいにしてあきらめるのではなく、自分の力で教育を変えてゆくこと。その重要さとやりがいを、僕に教えてくれました。

私たちのこうした活動は、
寄付者の皆さま・サポーター企業の皆さまからの
あたたかなご支援によって成り立って
います。

おかげさまで年々会員様が増えており、
現在4,500人以上の方が
ご支援くださっていますが、
支援の必要な子どもたちの数に対して、
まだまだ足りていません。

1日33円からのご支援で、
ぜひ、私たちと一緒に、
子どもたちの未来を一緒に応援してください。

マンスリーサポーター

1日33円からのご寄付で困難な状況に
おかれている子どもたちをご支援いただけます。

毎月寄付をする 口座振替をご希望の方

ワンポイントサポーター

1回ごとのご支援の場合、
下記金額にてご寄付が可能です。

1回だけ寄付をする 銀行振込をご希望の方

よくあるご質問

Q. 寄付金はどのように使われますか?

現在Learning for All は、収入の多くを期限付きの「助成金」に依存しています。子どもたちを継続的に支援していくためには、より多くの皆様からの「寄付金」が必要です。皆様からいただいた「寄付金」は、子どもたちに十分な教育と生活サポートが行われるよう、学生ボランティアの交通費や授業で使うスケッチブックやファイルや参考書、公民館などの会場費としても使われています。「寄付金」は「助成金」と違い、使用用途が限定されないため、新型コロナウィルスへの緊急対応など、子どもを取り巻く環境変化に応じて柔軟に活用をさせていただいております。

Q. 退会することはできますか?

いつでも退会することができます。
お電話・メール・こちらのいずれかの方法でご連絡ください。

Q. 寄附金控除は適応されますか?

はい、LFAは2022年6月28日付で認定NPOとなりましたので、これ以降の当団体へのご寄付は税制優遇の対象となります。(詳しくは、国税庁のHPをご覧ください。)
前年12月から今年11月にかけてのご寄付の領収書を、翌年の1月下旬から2月初旬にかけて郵送いたしますので、確定申告の際にご自身でお手続きください。

詳細はこちら

代表紹介

認定特定非営利活動法人 Learning for All
代表理事
李 炯植(り ひょんしぎ)

1990年、兵庫県生まれ。東京大学教育学部卒業。東京大学大学院教育学研究科修了。2014年に特定非営利活動法人Learning for All を設立、同法人代表理事に就任。これまでにのべ11,800人以上の困難を抱えた子どもへの無償の学習支援や居場所支援を行っている。全国子どもの貧困・教育支援団体協議会 副代表理事。2018年「Forbes JAPAN 30 under 30」に選出。2022年「内閣官房のこどもの居場所づくりに関する検討委員会」の検討委員に選出。