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【Learning for All職員インタビュー】全ての人が自分のキラキラを生き、幸せに生きる社会を作りたい

2019.2.15

 Learning for All 職員インタビュー、今回は今野 千識(こんの ちさと)に話を聞きました。

今野は公立小学校での教師、教育民間企業、Teach for Japanの職員(教師支援・研修開発マネージャー)の経験を経て2018年4月にLearning for All に入職し、現在は子どもの家事業部のスタッフとして勤務しています。入職から1年経った今、どのような想いでLearning for All で活動しているのか、ぜひご一読ください。

教師や教育民間企業等での勤務を経て、LFAに入職した経緯を教えてください。

私の最初の社会人経験は、Teach for Japan(以下TFJ)の2年間のプログラムを通じた公立小学校の教師でしたその経験の中で、子どもたちが自分と友達のキラキラしたところに絶対的な自信を持つことができれば、どこで誰といても幸せをつくり出して生きていくことができる、という思いを持つようになりました

私が教師として実際に関わってきた子どもの中には、親御さんからも周りの教師からも、「この子は問題ばかり起こすダメな子、この子の将来はたかが知れている」と言われてしまう子どもたちが多くいました教室開きをして3日の間で、漢字の描き順が分からなくて1時間号泣する子や、自由帳なのに「何を描いたらいいですか?」と聞いてくる子や、授業中にバケツを打ち鳴らし続ける子や、休み時間の度に友達を殴る子がいました。学校にノート1冊を忘れただけで教育委員会にクレームを入れる親御さんもいるなど、めちゃくちゃなことが一気に起きました。

しかし、どんな子どもにもその子にしかないキラキラしたところが必ずあります。それを見つけて、引き出し、信じ続け、友達の輪の中でキラキラを発揮する、友達のキラキラにも魅了される、そういう経験を積み重ね続けていくことで、悪いことをしたり、人を困らせるよりも、得意なことや好きなことで輝く方が楽しくなるんです。どんな子どもでも自分のキラキラしたところに自信を持てたら、がらっと佇まいが変わります。子どもが変われば親御さんも変わります。子どもは本来の優しさや明るさや強さを発揮して、友達やクラスのために貢献しようとするようになっていきました。

その後、塾、精神科病棟等でも様々な困難を抱えた子どもたちがいましたが、中でも家で安心できていない子どもたちにメッセージを伝えるのにはとても時間がかかりました。そういうご家庭の親御さんは、表面的には攻撃的だったり、子どもに無関心なように見えることが多くありました。しかし、対話をしていくと親御さん自身が不安感や孤独感で子どもに愛情を伝えられなくなっているだけだとわかりました。

そこで、すべての子どもたちが本当に幸せに生きていくために、私は「親子まるごと幸せにできる仕事をしよう!」と決めました。そして、「より大きな困難を抱えている家族に関われるところ」で力を尽くして、社会を少しでも変えていこうと決めました。

このような思いから、家族の人生に関わることができる子どもの家スタッフとしてLearning for Allに入職しました。

働いて感じるLFAの魅力について教えてください。

一つは、自立したプロフェッショナル集団であることが魅力的だと感じています

独立4年目というまだ発展途上の団体ではありますが、立場にこだわったり、ダメ出しをしたりするのではなく、いかに自分の強みで目の前の子どもに成果を出すかということにプロ意識を持っていると思います。それぞれの職員の仕事ぶりにその人らしさが輝いていて、私も自分の強みを発揮することに集中することができています。

次に、自分のビジョンを行動に表す集団であることが魅力的です

LFAのビジョンに共感していることはもちろんですが、実際に職員の誰と話をしても本気で社会変革をしようとしていると感じます。どんなに素晴らしいビジョンを掲げていても、言葉ばかりで行動が伴っていないと人には伝わらないと思いますが、LFAでは人に伝えたいことを自分自身が実際にやって見せようとする大人たちの姿があります。自分らしく自分のビジョンを体現している人が多く、「信用できる大人」が多いと感じます。

さらに、人材育成の場であることが魅力的です。

子どもの家でも、大学生のボランティアプログラムが導入されています。3ヶ月間のプログラムで、曜日ごとに熱量の高い学生たちが子どもたちや自分自身にたっぷり向き合い、実践を伴う学びを得ています。どの学生も、自分の夢や社会への願いがあり、それを乗せた表現を目の前の子どもたちにしようとしています。子どもに向き合うことは、自分自身の内面に向き合うことになります。活動の中で、学生が本来の自分を見つけていきます。自分は本当は何が好きで、何を願い、何ができるのかなど見つめ、行動に移していく中で、自分らしさをリーダーシップに変えていける人材になっていけると思っています。

自分のビジョンを実現する仕事ができる人が一人でも増えればいいなと思います。

子どもの家スタッフとしてのやりがいについて教えてください。

まず1つは、次の時代を見据えた理想の場所を0からつくれることです。

子どもの家はできて2年と少しで、世の中にはまだない新しい場所です。

スタッフがそれぞれの経験から本当に必要だと思うものを話し合い、強みを生かし合って、どうやったらそれを実現できるのかを試行錯誤していくことができます。お互いに素直に意見を言い合って、よりよい場所に変えていけることはとても楽しく、働きがいがあります。

2つ目は、その子にとって本当に必要なことができることです。

学校も家庭でも地域でも、すべての子どもに必要なこととそうでないことを見極められてないことが多くあるように感じます。遊びのルール、宿題の範囲などそれぞれに本来の目的があり、手段や内容はその子に合ったものを選べるようにすることが大切だと思っています。

しかし、子どもの生きている場所の多くは、時間がなかったり、大人一人で多くの子ども見ていたり、子どもを育てる人への応援が少なかったりして、大人も子どもも不安感でいっぱいの人が多いです。そのため、本当に必要な愛情を感じる場や学びを得る場や特性を強みに変える場を奪われてしまっていることが多いです。

子どもの家では、大人の権威や規則で子どもを押し込めたり、周りの目を気にして皆と同じ対応をとってしまうことはしないようにしています。その逆で、大人同士も子ども同士も対等に互いを尊重したコミュニケーションをとったり、その子どもが愛されていることや可能性に満ちていることを感じられるような学びの場になるようにしています。また、大人と子どもの間でも意見や考えを伝え合う作戦会議も日常的に行っています

例えば、子どもがあるルールを破ったとき、ただ叱るのではなく、お母さんがあなたを大切に思っているから心配してしまうよということを伝えたり、ルールがある意味を問うたり、ルールそのものを変える交渉ができたら良かったんじゃないか?と提案してそのまま話し合いをしたりすることもあります。

子どもの家のように、心や体の傷に繋がること以外であれば子どもが何を選ぶのも自由な環境の中で、主体的に自分も周りの人も大切にすることを選択できるようになった時、その子どもの人生は根本から変わっていくと考えています。

実際に保護者の方や学校の方と話す中でも、子どもの家での子どもたちの小さな変化が家や学校での大きな変化に繋がっていることを感じられることがあります。

3つ目は、子どもの家にいる子どもたちが人として本当に魅力的であることです

とても一生懸命に生きている子どもたちが集っていて、感情も、反応も、主張もハッキリしています好きなことをしている時の生き生きした顔、自分のアイディアで皆が楽しんでくれた時の朗らかな顔、嫌なものを嫌だと叫んで居るときのふて腐れた顔、悲しんでいる友達が居る時にユーモアで笑わせてくれる優しい顔、チームとして団結している時のかっこいい顔など、どの姿も健気でどの表情も輝いています。ありのままの、その子にしかない魅力がはっきりと見えます。この素敵な子どもたちを家や学校や地域の中で適応させるのではなく、ありのままの魅力を生かしていけるように支えられる場所でありたいと思っています。

最後に、将来実現したいことを教えてください。

どんな困難を抱えている人も含めて、全ての人が自分のキラキラを生き、幸せに生きる社会を作りたいです。

私は現場から社会を変えることが今の自分にとっては一番好きで、一番自分の力を発揮できる方法だと思っています。今は子どもの家という現場を、日本一の居場所にしたいと考えています。そのために、子ども一人ひとりの個性を尊重し、夢を実現するための学びを保障できる場所にしていきます。

最終的には、LFAでの経験も生かして学校を変えることに取り組みたいです。すべての公立学校がその子がありのままを尊重し、その子にとっての最高の学びを保障できる学校になるように力を尽くしていきたいと考えています

自分一人では力が及ばないことも、本気の仲間と力を合わせて望めば、不可能は可能になると信じています!これからも自分も周りも最大に尊重し合えるチームをつくり続けていきたいです。

 

■社会人向け活動説明会開催中!
Learning for All では月に4回、メディアの情報だけではわからない「子どもの貧困」の実態やLFAの活動について紹介するイベントを開催してます。子どもたちの明るい未来を支えるため、私たちに「今、できること」を一緒に考えましょう。

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