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【学生スタッフインタビュー】「学校」が子どもに届けられるものを最大化したい

2019.2.14

こんにちは!経営管理チームインターンの佐々木です。
今回の学生スタッフインタビューは、2018年度夏期プログラムからボランティア教師としてLFAに参加し、現在活動中の冬期プログラムでは教室運営スタッフとして活躍している、早稲田大学2年の石川 博(いしかわ ひろし)さんにお話を聞きました。

教員志望だった石川さんがLFAで活動する中で達成したいこととは?是非ご一読ください。

LFAに参加した理由を教えてください

 LFAに関わる以前から「育つ環境によってその人の将来の可能性が変わってくる」ということは実体験として認識していました。ただ、それをなんとなく感じていたうえで何かしようという発想はありませんでした。当時は「課題が複雑で解決が難しそうだし、もしそれを成し遂げるのであれば、自分ではない優秀な誰かだろうな」と考えていたからです。

 そういった中でLFAの存在を知り、「教育格差を終わらせる」というビジョンに対する参加者の本気度に感銘を受けました。自分が解決は難しいだろうと放置していた問題を本気で解決しようと取り組んでいる人がいる。なによりも、自分ができない理由を探して何も行動していないその間に、子どもの人生を変えている人達がいたことに大きく心が揺れました。同時に「解決が難しい社会課題」としてしか認識していないために、手を伸ばせば届くはずの「今実際に困難を抱えている人」を認知しようとしていなかったこともわかりました。行動出来る立場にあるのに、自分と優秀な人の間に壁を作っているスタンスを恥ずかしく感じ、変わりたいと思いました。

 上記に加えて、もともと教師志望だったこと・困難を抱えている人にアプローチする仕事に就きたいと考えていたこと。それにあたって自分がどのような方法で、どういった人たちの、能力を引き出したいのかを明確にしたいという想いもあり参加を決めました。

指導の様子

教育系の仕事を志しているということですが、LFAに参加する前と今で一番変わったのはどのようなところですか?

 困難を抱えているのは、僕たちが指導する生徒だけではないという認識になったことです。
 プログラムを進めていく中で、家庭や学校で彼らが抱える諸問題が「学習遅滞」というかたちで表出しているに過ぎないことを知りました。彼らの学習速度以前に、彼らは勉強が苦手になる環境に身を置いており、その結果「勉強が苦手」と言っているという、ある意味当たり前の現状がありました。そして、彼らが学習遅滞を抱えるに至った環境をつくっている人たもまた困難を抱えている、ということも度々ありました。

 特に大きかったのは、「困難を抱える人」の中に教員・スクールソーシャルワーカーといった学校関係者も含まれるのではないか、という視点を持ったことです。教師が子どもと向き合う時間を充分にとれる労働環境なのか、実践的な対子どもコミュニケーションスキル、教科指導力を養う機会はどれほど提供されているのかといったことを調べるきっかけになりました。そういったことを勉強しながら、今は「学校」という場所が子どもに届けられるものを最大化するような職につけたらと思っています。

LFAで活動する中で、一番印象に残っている出来事を教えてください

 ある大人の、「あいつはだめ、発達障害か何かだと思う」という発言を聞いてしまったことです。話題に上がっていた子どもは僕が担当していたわけではありませんでした。ですが、同じ教室で、教師と信頼関係を築きながら変容していく彼の今後にとてもわくわくしていました。そんな生徒の可能性が周りの大人には見えていないこと、そういった固定観念を持った大人達と接することで彼の本来の輝きが失われ得ること、またすでに可能性に蓋をしてしまっていることが苦しく、歯痒く感じました。自分たちが「最後の砦である」と痛切に感じたとともに、彼の周囲の大人にそのようなこと言わせてしまう環境があるのなら変えたいと心の底から感じました。

LFAで達成したいことは何ですか?

 今手の届き得る子どもたちに結果を届けつつ、学校や教員の理想の姿を明確にしたいです。
 「子ども」といってしまうと伝わりづらいですが、僕たちが向き合っているのは、この記事を読んでくださっている皆さんと同じ大きな可能性をもったかけがえのない個人です。様々な困難を抱えた子どもたちそれぞれに適切なアプローチができるように、知識を積み、スキルを高めていきたいと感じています。
 それと同時に「どういったシステムがあれば、子どもたちが困難を抱えずに済むのか」を考え続けたいです。LFAで、困難を抱える子どもたちにとってのセーフティネットとして活動する中で、「”最後の砦”であるはずのLFAの教室に来てしまう子どもの多さ」に強い違和感を覚えました。
 実際に支援をする中では、ほんの少しのつまづきを取り除く学習サポートですぐに学校の勉強に追い着けるようになる子どももいます。そういった子どもたちと関わり、様子をつぶさに観察する中で、子どもたちが困難を抱える要因は何か、そもそも困難な状況が起こらないようにするにはどうしたら良いのか、「最後の砦」につながる前の「第1・第2の砦」のような仕組みが作れないか、といったことを考えています。
 さらに、本当に重大な困難を抱える子どもを減らしていくために学校にはどのようなことができるのか、教員にはどのようなことができるのかを、自分なりに明確にしていき、最終的にはプログラムでかかわる学校関係者の方々にも、その在り方をともに見直していくようなアプローチをすることが目標です。

研修中の様子

最後に、参加を迷っている学生に一言お願いします!

 僕も迷いました(笑)。必要な時間を確保できるか、しっかりと責任を果たせるか、他にも様々な面での不安があると思います。しかし、今この時間にも知らず知らずのうちに将来の可能性を制限されている子どもたちがいます。「いつか参加しようかな」と身支度を整えているそのあいだにも、子どもたちはしんどい思いをしていますし、何か行動している人との差は開き続けます。これから先の人生を見通したときに、一番若いのは常に今です。だから今、ともに一歩踏み出してみませんか?そして勇気をもって踏み出してくださったその一歩で、皆さんだけでなく、目の前の子どもの人生も変わるのがLFAのプログラムです。不安が解消され、届けたいものが届けられるようLFAの全員でバックアップします!まずはぜひ説明会にお越しください!

 「本気で向き合ってくれる人がいるかどうか」で本当に子どもの未来は変わると思います。1人でも多くの子どもの人生を変えるために、1人でも多くの方に参加してほしいと思っています。興味を持ってくださった皆さん、ぜひ、LFAで一緒に子どもの人生を変える経験をしませんか。


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