【現場からのストーリー】「ミニプラネタリウムで星空をつくったよ」
コロナ禍となって3回目の夏。猛暑と新型コロナウイルス感染拡大が続くなか、居場所づくりの支援拠点に通う小学生の子どもたち8人が、ミニプラネタリウムづくりに挑戦しました。
教えてくれるのは、オラクルボランティアのみなさん。長年、LFAの活動を応援してくれている企業オラクルの社員有志の方々です。
「子どもたちにいろいろな体験をしてほしい」という思いのもと、季節や行事などにあわせたハンドクラフトづくりのワークショップを実施してくださっています。作って楽しむだけでなく、新しい何かを知る機会にもしたい、と様々な工夫が凝らされています。
この日のワークショップは、おしごとクイズからスタート。
オンラインで交流を重ねる中で、子どもたちは「オラクルって何の会社?」「なんでオラクルの人は、自分たちにいろいろ教えてくれるの?」と興味がわいてきました。「相手のことを知りたい」と思うようになったことは、成長のひとつです。
オラクルは、データベースを作る会社で、ゲームのアイテムや情報をまとめておくデータベースなどもつくっている、と聞いて、身近に感じられた子どもたち。
クイズを通して、オラクルボランティアのみなさんより「子どもと遊ぶのが好きだから」「仕事仲間に誘われて参加しました」との話も聞き、星座についても教えてもらいました。
※写真:会社や仕事の説明をするオラクルボランティアの方※
盛り上がってきたところで、いよいよミニプラネタリウムづくりへ。使用するのは紙皿や懐中電灯、アルミホイルなど身近にあるもの。画面越しでオンラインで参加しているオラクルボランティアの先生の説明のもと、会場に来ているオラクルボランティアやLFAのスタッフといっしょに工作を始めました。
画面越しに、「うまくできてるよ」「その大きさでもだいじょうぶ」などと声をかけられながら、子どもたちは、紙皿に懐中電灯をはめられるような穴をあけ、円すいをつくるのに紙を切りました。子どもたちの作業具合はさまざまで、集中して黙々と取り組む子どももいれば、おしゃべりしながら楽しんでいる子ども、アイディアを考えている子どもと、めいめいのペースで工作を続けました。
※写真:ミニプラネタリウムづくりに熱中する子どもたち
円すいをつくるのに、少々てこずりました※
予定よりも時間がかかったこともあり、数名が完成したタイミングで工作は一休み。その後、たくさんの星が手軽にみえるようになったプラネタリウム投影機「メガスター」の話を聞きました。
開発した大平貴之さんが小学生のころからプラネタリウムをつくっていたこと、今では10億個もの星を映し出せるプラネタリウムをつくっていることなどを知りました。
※写真:作るモードから一転、プラネタリウムの話も聞きました※
「みんなもたくさんの星を見たくなったかな?」の質問の後にサプライズ。子どもたちの前に、大平さんが開発した家庭用プラネタリウム「ホームスター」が登場。さっそく、真っ暗にした部屋で星空を見上げました。「初めて見た!」「流れ星もあったよ!」と、興奮した様子が、画面越しにも伝わってきました。
ある日の夕飯の後、みんなで寝転がりながら、ホームスターが部屋に映し出した星空を眺めました。暗闇の中で見るプラネタリウムは本物に近く、「わぁ、キャンプしているみたいだね」「なんか夏っぽいね」と夏気分を楽しんだり、夏の大三角形を探したり、流れ星に祈ったりと、星空をゆっくり味わう時間を過ごすことができました。
後日、未完成だった子どもたちもミニプラネタリウムをつくりあげました。
子どもたちに特別な体験をくださったオラクルボランティアのみなさま、ありがとうございました。