【学生スタッフインタビュー】あなたが参加することが、支援の選択肢を広げることに繋がります。

インタビュー・コラム
大澤さん

皆さん、こんにちは。

学生採用インターンの柴田です。

 

今回は、Learning for all(以下、LFA)のインターンとして活躍されている大学3年生の大澤さんにインタビューを行いました。

大澤さんは、2021年から半年間に渡り学習支援と居場所づくりのボランティアに参加し、2022年からはインターンとして活動しています。

「様々な人がボランティアに加わることが、ボランティアの多様性が広がり、子どもたちの支援の選択肢を広げることにも繋がる」と語る、大澤さんの声をお聞きください。

LFAのボランティア活動に参加しようと思ったのはなぜですか?

理由は2つあります。

1つ目は、LFAが掲げている教育課題を知って、自分事として捉えたいと思ったからです。様々な生きづらさを抱える子どもの存在は、母が子どもに関連する仕事をしており、そこに通う子どもの話をよく聞いていたので、なんとなく知っているという程度でした。

しかし、私の周りには不登校の生徒もあまりいなかったですし、教育問題を自分事として捉える機会があまりなかったため、実際に現場に行きたいと思うようになりました。

そして2つ目は、自分の実体験を活かしたかったからです。元々勉強に苦手意識を持っていて、それを克服した経験があるので、活かせるのではないかと思いました。

ボランティアとして活動後、インターンをしようと思った理由を教えてください。

理由は2つあります。

まず、LFAの考え方やアクション、文化などをさらに深く理解したいと感じたからです。

ボランティアとして活動する中で、支援に必要なインプット量が多く、1回のボランティアでは理解を深めることが難しかったんです。

インターンという立場で継続することにより、LFAの考え方などについてさらに理解したいと感じました。それら全てを理解することができなかったため、インターンとして継続することを決めました。

また、私がボランティアをしていたときに支えてくださったインターンの方が、楽しそうに活動している姿が印象的だったからです。インターンの方のように楽しんで活動をしたいと感じました。

 

現在は、インターンとして楽しく活動できています。

子どもだけではなく、ボランティアをしている学生の変化を見ると嬉しい気持ちになります。

LFAの活動はどのように将来の役に立つと思いますか?

将来、役立つと感じていることは3点あります。

1点目は、自己理解を深めることができるということです。

LFAには自己分析をする文化があります。
毎回のボランティア活動後に振り返りの時間があり、その日の行動を振り返ります。常に、自分とは何か、何を目指しているのかということを考え続ける中で、私は自分の好き・嫌いや、得意・不得意を知ることができました。この自己分析は、就職活動にも活きています。

2点目は、社会人になるときに必要なスキルを身につけることができるという点です。
LFAの活動は、目標設定→アクション→改善というサイクルの中で課題解決を図ります。このスキルは、全ての仕事に通ずる部分が多いのではないかと感じています。

 

最後に、ロールモデルとなる存在に出会えるということです。
LFAの活動の中で長期的にお世話になったインターンの方が2人います。

その方々から、「目標を決めて、達成に向けて最善の方法を選び、全力で取り組む姿勢」と「自分だけでなく一緒に活動するメンバーの強み・弱みを捉え、成長に伴走する姿勢」という2つのことを教えてもらい、私自身も大切にしています。

まさにこの方々が私のロールモデルとなる方で、将来の職業選択においても影響を与えてくださった存在です。

活動の中で印象に残っている出来事はありますか?

私は学校でなかなか教室に入れない子どもたちが通う「別室拠点」を担当していたことがあり、そこで関わった中学2年生の女の子がとても印象に残っています。

心の奥にある「その人が望んでいること」を汲み取ることの重要性を感じた経験だからです。

その子は、口数が少なく、ずっと勉強をしている子どもでした。
そのため、その子が何を考えているのか読み取ることが難しく、まずはその子の様子をよく観察するように努めました。
観察する中で、「この子は勉強が好きなのかな」と思い、勉強に力を入れて教えるようにしました。

しかし、その結果、その子はあまり来なくなってしまいました…。

私は、何が原因で来なくなってしまったのか分からなかったのですが、その子との関係構築を1からやり直すことにしました。

トランプで遊んだり、絵を描いたりなど、勉強以外のレクリエーションの時間をとることにしました。すると、その子は「勉強も好きだけど、レクリエーションの時間が好きだし楽しい」と思っていることが分かってきました。

それ以降、1日の使い方も勉強中心のスケジュールからレクリエーションなども取り入れたスケジュールに変更したら、毎回来てくれるようになったんです!

そのような変化があってから、別の側面でも変化が出てくるようになりました。

卒業式など学校のイベントに積極的に参加したり、授業に参加してみたりなどできるようになりました。

サードプレイスとしての役割とその重要性を実感したと同時に、子どもの行動の背景には、やりたいからやっているわけではない可能性があることも理解することができました。研修を通しても学ぶことではあったものの、実際の活動の中で子どものニーズを汲み取ることが、とても大事であることがわかりました。

その女の子は何故、勉強ばかりしていたのだと思いますか?

あくまで推測にはなってしまうのですが、常に相手が求めている行動をする子どもだったのではないかと思います。「ボランティアやインターンは先生で、私は教えられる生徒」というふうに捉えていたのかもしれません。もしくは「緊張して話せないし、やることもないから、とりあえず勉強をしておこう」というだけだったのかもしれません。

いずれにせよ、子どもたちと信頼関係を築いた上で、子どもが本当に何をやりたいのかを考えるのが大事だということに気が付くことができました。

大澤さんは居場所づくり拠点でも活動をされています。居場所拠点ならではの魅力は何だと思いますか?

「正解がない問いを考え続ける楽しさ」だと思います!

学習支援に比べて居場所づくりは目標設定が難しいと思います。多様な支援の仕方がある中で、その子どもの人生のこの瞬間において、将来に向けてベストなものは一体何なのか考え、見直し、修正してアクションしていく、というのを繰り返せるのが魅力です。誰も正解がわからないからこそ、全員が輝ける場所だと思います。

具体的に、子どもとはどのように関わることができますか?

自分の得意なことで関係を構築していくことができるのではないかと思います。

ダンスが得意であれば一緒にダンスをしたり、人の話を聞くのが上手であればおしゃべりをして仲良くなるとか、他にも絵を書いたりピアノを弾いて仲良くなるとか、そこにあるものを使って関わることができます。私は学習支援拠点のボランティアをしていたとき、その拠点に卓球台があり、卓球が好きだったので、子どもたちと一緒に卓球をすることが多かったです。

また、LFAのボランティア活動には多様なバックグラウンドの人が参加しています。支援を届ける中で様々な価値観があると、多様な視点から子どもをみることができるので、些細なことにも気づくことができる可能性が高いのではないかと思います。私は「子どもの得意なこと」に気づくことが多く、その気づきを伝えることで、子どもの表情が明るくなったり、話しかけてくれるようになることもあり、関係構築に繋がることが多々ありました。

このように、LFAでは、自分の得意なこと、自分ならではの価値観や視点を活かして子どもに関わることができます。

最後に、参加を迷っている学生に一言お願いします。

もし少しでも興味があったら、ぜひLFAのボランティア活動に参加してみてほしいです!

様々な人がボランティアに加わることで、ボランティアの多様性が広がり、支援の選択肢を広げることにも繋がります。多様性を尊重するLFAだからこそ、色々な人と色々な関わり方をすることができます。きっと、活動する中で自分なりの楽しいポイントが見出せますよ!