地域で子ども包括支援を行う団体への助成プログラム第2回「ゴールドマン・サックス 地域協働型子ども包括支援基金」 4団体へ総額2,400万円の継続助成を決定~地域で子どもと出会い・繫がり・支える「子ども包括支援」を実現するための運営強化・改善と組織基盤強化を応援します~

「子どもの貧困」の本質的解決に取り組む認定NPO法人Learning for All (以下、LFA)は、地域で子ども包括支援を行う団体への助成プログラム「ゴールドマン・サックス 地域協働型子ども包括支援基金」にて助成している4団体への継続助成を決定したことをお知らせします。総額2,400万円の助成金提供と非資金面でのサポートを引き続き行います。
■「ゴールドマン・サックス地域協働型子ども包括支援基金」とは
2021年、ゴールドマン・サックス様からの資金支援をもとに、公益財団法人パブリックリソース財団、認定NPO法人Learning for All (以下、LFA)が協働して創設した基金です。本基金では、地域で困難を抱えた子どもと早期に出会い・繋がり・支える包括的な体制を構築し、「地域協働型子ども包括支援」を実現することを目的に掲げ、その実現に取り組む団体に資金的・非資金的支援を行っています。助成概要、過去の助成実績などの詳細は、本基金公式HPをご覧ください。
■2025年度継続助成結果(2年目)
本基金では初年度にあたる2024年9月、4団体に対して総額2,400万円を助成しました。2年目となる2025年度に向けた継続審査では、2024年度の活動実績、2年目となる2025年度の事業計画などをもとに、審査会にて選考を行い、全団体に対する継続助成が決定しました。
【継続助成団体(五十音順)】
一般社団法人うみのこてらす 様(徳島県海部郡牟岐町)
一般社団法人 えんがお 様(栃木県大田原市)
認定特定非営利活動法人 こども∞感ぱにー 様(宮城県石巻市)
特定非営利活動法人 ヒミツキチ 様(宮崎県宮崎市)
どの団体も、地域の様々なステークホルダーとの信頼・協力関係を築き、居場所等の子ども支援を安定して提供していました。また、本基金によって新たに始めた訪問支援や体験活動などを通して、行政や学校、地域で活動する民間団体との協働が進み、これまで繋がれなかった子どもや家庭に新たに支援を届けることができており、地方部における新たな挑戦が高く評価されました。
2年目においては、地域協働を一層強化して実践を重ねるとともに、これらの実践を持続可能なものとするための組織体制づくりや資金調達などの組織基盤強化にも計画的に取り組み、団体が活動する各地域における「地域協働型子ども包括支援」の先進事例となることが期待されます。
■「地域協働型子ども包括支援」とは
行政や学校、民間団体など、地域のあらゆる立場の大人たちがネットワークを作り、経済的困窮に付随する複合的な困難に置かれている子どもが地域の中で見過ごされることなく、早期に適切な支援に繋がり、支えられる仕組みを作ることです。対象の子どもの年齢は主に6~18歳を想定しています。
LFAは2010年に学習支援からスタートし、出会った子どもの課題やニーズに応えながら「居場所づくり」「訪問支援」「保護者支援」などを行っています。その中で課題が顕在化・重篤化してから支援につながる子どもや、LFAだけでは対応できない複合的な困難を抱える子どもと多く出会ってきました。そこで「地域協働型子ども包括支援」の必要性を感じ、2018年より、地域に合った子ども包括支援の仕組み作りに取り組んでいます。
■代表・李よりコメント
1990年、兵庫県生まれ。東京大学教育学部卒業。東京大学大学院教育学研究科修了。2014年に特定非営利活動法人Learning for All を設立、同法人代表理事に就任。経済的困窮、家庭環境などをはじめ、様々な困難を抱えた子どもへの無償の学習支援や居 場所支援を行っている。全国子どもの貧困・教育支援団体協議会 副代表理事。2018年「Forbes JAPAN 30 under 30」に選出。2022年「内閣官房のこどもの居場所づくりに関する検討委員会」の検討委員に選出。
本基金を通じて、「地域協働型子ども包括支援」の取り組みが、少しずつ全国に広がり、地域に根づきはじめています。私たちは、困難を抱える子どもたちが早い段階で適切な支援につながることを目指し、各地の団体とともにこの取り組みを育んできました。第2期となった今回の助成プログラムでは、こうした取り組みが、より多様な地域で、そして多様な担い手によって広がっていくことを目指して、4つの団体が採択されました。
そして今回、継続助成が決まった4つの団体は、それぞれの地域に根ざしながら、子どもたち一人ひとりの声に耳を傾け、行政や学校、地域の民間団体と手を取り合いながら、新たな支援のかたちをつくってきました。こうした取り組みの広がりによって、これまで支援が届きにくかった子どもや家庭にも、新たな支援が届き始めています。
私たちLearning for All も、同じ子ども支援に取り組む仲間として、これらの団体と学び合いながら、全国に子どもたちが安心して過ごせる安全な環境を整えてまいります。そして、子どもたちの未来につながる支援をより広げていくために、地域の実践者同士がつながり、経験や学びを共有できる場を今後もさらに大切にしていきたいと思います。
この基金が地域に根ざした包括支援モデルを築き、持続可能な体制づくりに繋がるよう、今後とも子どもたちの未来を共に支える仲間として、温かいご支援をお願いいたします。
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「ゴールドマン・サックス 地域協働型子ども包括支援基金」 公式HP
https://learningforall.or.jp/gschildfund/#kikin -
パブリックリソース財団のプレスリリース
https://www.public.or.jp/post/20250527