【ゴールドマン・サックス 地域協働型子ども包括支援基金】 自治体との協働をテーマに研修を実施しました

■「ゴールドマン・サックス 地域協働型子ども包括支援基金」とは
2021年、ゴールドマン・サックス様からの資金支援をもとに、公益財団法人パブリックリソース財団、認定NPO法人Learning for All (以下、LFA)が協働して創設した基金です。
本基金では、地域で困難を抱えた子どもと早期に出会い・繋がり・支える包括的な体制を構築し、「地域協働型子ども包括支援」を実現することを目的に掲げ、その実現に取り組む団体に資金的・非資金的支援を行っています。
現在、2024年9月~2027年3月の2年半の助成(第2期)が行われており、採択された4団体が各地域での子ども包括支援の実現に取り組んでいます。
■非資金的支援としての研修会:第1回のテーマは自治体との協働
本基金では非資金的支援の一環として、採択団体の共通課題をテーマとした研修や、団体同士がそれぞれの実践から学び合うための勉強会などを実施しています。
第1回目の研修は「自治体との協働」をテーマに2025年1月に東京にて対面実施。4団体の代表やスタッフにご参加いただきました。
地域で困難を抱えた子どもと早期に繋がり、支えられる仕組みを地域に作っていくには、自治体や行政との協働はさまざまな意味で鍵となります。今回は、本基金の第1期(2021年~2023年度)の採択団体であった認定NPO法人STORIA様(以下、STORIA)代表の佐々木綾子様より、仙台市との協働事業の実践報告をしていただきました。
■STORIAからの実践報告:仙台市との協働事業
STORIAでは2021年より「仙台市ひとり親家庭等生活向上支援事業」、2024年度より「子どものサードプレイス事業」の委託を仙台市より受けて、ひとり親家庭への相談対応や子どもの居場所事業を行っています。
研修では、この2つの事業が実施に至った経緯とともに、団体が自治体のパートナーとしてともに課題解決に取り組む存在になるために必要な姿勢や、大事にすべき点をお話いただきました。
子ども支援団体にとっての受益者は主に子どもや家庭ですが、自治体にとっては住民が安心して暮らせる地域にすること、そのための施策の実現や法令順守、公平性なども重要です。こうした立場や重きを置く価値観の違いを理解しながら、課題の共有や解決方法をともに探っていくこと、そして自団体の活動の意味や実績をしっかり説明できるように、日々準備しておくことの大切さなどを共有して下さいました。
認定NPO法人STORIAの実践についての「こども支援ナビ」記事はこちら
実践報告と質疑応答の後はグループワークを行い、各団体が自地域で抱える課題や取り組みについて共有したり、相談しあったりする時間となりました。
■参加者の印象に残ったこと:対話・信頼関係の大切さ
参加して下さった団体の皆さんに印象に残ったことを尋ねると、
- 対話の大切さ、自分が相手がなぜこの活動をしているのかそれを知る大切さを感じました。
- 行政に丁寧な事業提案を重ねることで、信頼関係を構築していかれたプロセスに心を打たれました!
- たくさん、大切なエッセンスがつまっていて、学びが多かったです。相手のニーズをいかに、提供できるか、いつも、相手の見てる世界を想像することが大切だと学びました。
といった感想が寄せられました。
子どもや家庭、自治体や団体が置かれている状況は多様ではありますが、今回の研修を通して各団体が、自地域の自治体との協働を新たな視点で考えるヒントになればと願っています。
これからもLFAでは、本基金を通じて、子どもたちを支える実践者と繋がり、学び合う場を作っていきたいと考えています。
■ゴールドマン・サックス地域協働型子ども包括支援基金 公式HP
https://learningforall.or.jp/gschildfund/
■こども支援ナビ
https://childsupport-navi.com/
■認定NPO法人 Learning for All 公式HP
https://learningforall.or.jp/