【学生スタッフインタビュー】1人の大学生が子どもと向き合うことを通じ、社会を変えていく

インタビュー・コラム
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Learning for All(以下LFA) 学生ボランティアインタビュー今回は一橋大学2年の足立いくみあだち いくみ)さんにお話を聞きました。足立さんは、2019年1月より学生教師としてLFAの学習支援プログラムに参加し、現在は学生インターンとして教室運営を行っています
1人の大学生が子どもと向き合い続けることで届くものがあると力強く語る足立さんの声をぜひご覧ください!

・LFAに参加した理由を教えてください

ざっくりと言えば、「教育格差があることを確かめたかったから」です。私は19歳のとき、大学入試の過去問を通じて、「教育格差」という言葉にはじめて出会いました。

「努力できない人がいる」ということは私にとって衝撃的な事実でした。それ以前の私は、「努力は皆できるもの。勉強ができないことは努力しない人が悪いはず。」とずっと考えていました。しかし、小論文を書くために教育格差についてより深く調べてみると、意欲や学習習慣、努力が個人的な問題ではなく、むしろ社会的な問題であることがわかりました。本来の勉強への意欲や努力しようと思う気持ちが、社会の中で子どもたちから奪われていることに胸が痛みました。しかし、この事実に衝撃を受ける一方で、「これって本当なのか」と疑っている自分がいることに気が付きました。当時の私の周りには、経済的に苦しんでいても勉強に励む友達がいましたし、逆に経済的に恵まれていても、勉強しようと思わない友達もいました。

あくまで、私の中での「教育格差」は本の中のでのみ出会う存在でした。

でも、もし教育格差が本当にあって、それに苦しめられている人がいるなら、彼らにその問題を自己責任だとして押し付け、苦しませ、孤独にしているのは、まさしく自分なのだとも思いました

そんな自分のままではいたくない。教育格差、そしてそれに苦しめられている人が確かにいるのであれば、教育格差に正面から向き合ってみたい、と思って、LFAのプログラムに参加しました。

研修中の様子

 

・LFAで活動する中で、一番印象に残っている出来事を教えてください

私が3月から担当している女の子のことが印象に残っています。彼女は1年ほど学校に行けていない時期があり、最近やっとまた学校に行けるようになりました

1月の始めにLFAの教室に来たときは、人が多い空間が苦手で周りの目を気にしてしまい、みんなと同じ教室で勉強することができませんでした。そんな彼女に対し、多くの人が向き合い、自信を取り戻してもらえるような声かけをしてきました。そして私も、彼女を担当する教師として、彼女が学校で人と話すことや、学校の先生に質問をすることを、一つ一つ見守り、応援しました

すると最近、彼女に大きな変化がありました。LFAの教室で「みんなと一緒に勉強する」と言ってくれたのです。それからは授業を他の子どもと一緒に受けられるようにもなりました。学校の部活にも楽しく行けているようです

ほんの数か月で彼女にここまで大きな変化があったことに私たちは本当に感動しました。そして子どもには無限の可能性があり、どんどん成長していくのだ、と感じました。

・LFAに参加する前と今で一番変わったのはどのようなところですか?

子どもには無限の可能性があり環境によって彼らは0にも100にもなる。その子どもたちが持つ力を100に近づける環境づくりに、「自分も寄与できる」と実感できるようになったことです。

まだLFAに参加して5か月ほどしか経っていませんが、様々な子どもと現場で出会ってきました。

中学三年生にも関わらず、正負の数の計算ができない子、自分の気持ちを言葉にできない子、不登校の期間があり常に劣等感を感じている子。彼らは総じて「勉強しよう、自分はもっとできる」という気持ちを持っていませんでした。

なぜ自分の可能性を信じて意欲をもって勉強をすることができないのか、その背景にあったのは、苦しい家庭環境と学校での失敗体験でしたそんな子どもたちを目の当たりにし、彼らは社会から苦しみを背負わされているのだと強く感じました。

LFAの教室では、そんな子どもたちが変わっていく瞬間がたくさんありました。そのうちの1人が、先ほどお話しした女の子です。他にも、LFAに参加している仲間たちが、様々な形で子どもたちに変化を届けていく姿を見ました。将来の夢を持てるようになった子どもや、自分で試験に向けて家で勉強できるようになった子ども。現場で目にした子どもたちの様々な変化によって、「本のなかでのみ出会う存在」だと思っていた教育格差への認識も大きく変化しました。そのうえで、1人の大学生が子どもと向き合い続けることで届くものがある確実に一人の人生を明るくできる。私にはその力があるんだと、強く自覚するようになりました

拠点メンバーとの写真

・LFAで達成したいことは何ですか?

大きく分けて2つあります。

まず、目の前の子どもたちに、将来への希望を持ってもらうことです。

「次のテストでもっといい点が取れそう」「高校生活はは今よりも、もっと楽しいだろう!」「将来は~になりたい」など、小さなことでもいいから希望を持ってほしいです。そのために、子どもたちには安心できるLFAの教室の中で、成功体験を積み、自分ならできるという気持ちを持ってほしいと思っています。

次に、自分の力で社会を変えられる、とより多くの人に思ってもらうことです。

「社会を変える」というと、とても大げさなことに聞こえますし、とてもじゃないけど達成できないことのように思えます。しかし私は、1人の大学生が子どもたちの人生を変えていく瞬間をたくさん見てきました今、社会問題を自己責任として押し付けられ、苦しんでいる人々を救うのは、他でもない私たちだと思います。より多くの人に、社会は自分たちの手で変えられる、自分たちの手で誰かの人生を明るくできると思ってほしいです

・最後に、参加を迷っている学生に一言お願いします!

学生1人が向き合うことで、確実に子どもの人生は変わっていきます。この夏を、社会を変えていく一か月にしていきませんか?「教育格差」「子どもの貧困」という課題に向き合ってくれる仲間、募集しています

 

 

 


■社会課題に挑む、学生ボランティア・インターン募集中!
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まずは以下の画像から、子どもの貧困やLFAの事業内容・プログラムについて説明した動画をご覧ください。


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