【学生スタッフインタビュー】子どもたちに笑顔や結果を届けるために、向き合う大人に一生物の経験や成長を届けたい
みなさん、こんにちは。学生採用インターンの坂佐井です。
今回は2019年の冬プログラムからボランティア教師として関わり始め、その後は教室運営スタッフとしてインターンとして参加していた伊藤文海さんにインタビューを行いました。
「私だからこそ届けられるものがあると気づいた」と活動を通して語る、伊藤さんの声をお聞きください。
LFAに参加したきっかけを教えてください
大学生のうちに子どもの貧困解決のためにできることとして、無料塾でのボランティアの参加を考えていたころに、LFAに関わっていた大学の友達から紹介されたのがきっかけで参加しました。
子どもの貧困問題自体に興味を持ったのは、高校生のころに学校のプログラムでインドに行った際に、現地の子どもたちの格差を見たことがきっかけです。私は現地で私立の学校に通う子どもたちと交流をしました。その子たちは綺麗な校舎で綺麗な制服を着て、先進的なIT教育を受けていました。
それに対して、街中を移動しているときに見た子どもの中には、他の子は学校に通っている昼間の時間なのに、ボロボロの服装でもらえるかも分からないお金を稼ぐために働いている子どもたちがいました。そのような状況に誰も違和感をもっておらず、格差が当たり前に存在していたことにとてもショックを受け、「生まれた環境の差のせいで、子どものうちから学ぶ機会に差が当たり前に存在し続けている現状を変えたい」と思うようになりました。
私が当時課題を感じたのは海外でのことでしたが、日本にいるうちからできることをしたいと考え、調べていったときに、日本でも子どもの貧困が問題になっていることと、その子どもたちが置かれている状況を知りました。
それを知ったことで、「私がこの問題を解決するために行動する1人になるんだ!」と強く思うようになったことがLFAに参加した一番の理由です。
LFAと並行して行っていた活動は何かありましたか?
サークルや学生団体をLFAの他に3つ、アルバイトを1つ行っています。自分自身タスク管理は今もとても苦手なのですが、ボランティア教師だった2019年冬期プログラムで担当のメンターの方に教えていただいたタスク管理の方法を用いることで、持っているタスクの優先順位と、それぞれのタスクに割く時間を細かく分けてから取り組めるようになり、比較的スムーズに両立できるようになってきました。
ボランティアだったころは大学のテスト期間も重なり本当に大変でしたが、メンターの方にはタスク管理の方法を教わるだけでなく、最初のうちは一緒にその方法を実践していただくなど、とても丁寧なサポートをしていただきました。1人でもタスク管理ができるようになるためのサポートをしてくださったことに、とても感謝しています。
LFAを継続している理由についてもお聞かせください
2期目以降はインターンとして拠点の現場管理や教師のサポートをする立場として活動を続けていますが、この立場でLFAを継続したいと考えたのは、ボランティア教師時代に私自身や、当時私と同じくプログラム初参加だった同期たちがアクションし続けたことで子どもたちが変容していくのを見た経験が深く関わっています。
ボランティア教師は毎週、指導日が終わると次の日から一週間かけて、また次の指導日まで子どもたちにとっていいことをひたすら追求しながら指導準備をします。毎週様々な課題が見つかって、その解決のためにボランティア教師がアクションしていくことで子どもたちの笑顔が増えていったり、できなかったところができるようになったり、自信が出てきたり、様々な変化がありました。このような指導日を重ねていくことで、ボランティア教師のみんなもとても成長していった様子を見てきました。
ボランティア教師の成長は、子どもたちの変容に直結しているんだなと感じると共に、大学生という未熟な存在でも、たった1人の大人が真剣に向き合うことで子どもはどんどん変わっていくのだということにとても感動しました。
このような経験をして、「子どもに1人でも多くの大人が、真剣に向き合い続けてくれる環境を作りたい」、「子どもたちに笑顔や結果を届けるためにも、向き合ってくれる大人の方々に一生物の経験や成長を届けたい」という思いを強く持つようになり、今もインターン活動を継続しています。
担当していた子どもについて教えてください
中学3年生のAさん(2019年冬期プログラムで教師として担当していた子)についてお話ししますね。
双子姉妹で寺子屋に通っていてたAさんは、活発で明るいもう1人の双子のBさんに比べるとおとなしくて、自分に自信がない様子でした。
元気な日もあったのですが、教室に入ってきても1人で隅っこにいたり、指導日を重ねるにつれて、授業中にうつむいてしまっていたりということがありました。
どのように子どもと関わっていきましたか?
私は最初、授業中にうつむいてしまう理由がよく分かりませんでした。
そのため、担当のメンターの方に手伝ってもらいながらDTFW(“DTFW”とは、子どもと自分の言動をそれぞれまず“Do”として置き、その言動に紐づく“Think(考え)”,“Feel(感情)”,“Want(本当の望み)”がどのようなものかを振り返るためのLFAで使用しているフレームワークです。)や課題解決のフレームワークを使って、子どもがそのときどういう気持ちでその行動をしているのか、その背景には寺子屋以外の時間にどのような経験をしていることが関係しているのかを考えました。
授業中を振り返ってみると、1対3で授業をしていたこともあり、Aさん以外の子どもたちと話す時間が長くなってしまい、私がAさんと話す時間が比較的少なくなってしまっていました。
また、家でも学校でも双子のBさんと過ごすことが多いということや、双子であるという関係性から、Bさんと比べられてしまうことが多かったり、自分より社交的なBさんがたくさん話してしまうため、Aさんのみと純粋に向き合ってくれる人や、向き合ってもらえる時間が少ないことで寂しさを感じているのではないかという仮説に至りました。
これらのことから、授業中にうつむいてしまうのは、自分のありのままの不安や、さびしい気持ちを表に出してくれるようになった結果の行動だと考え、これまでよりAさんを誰と比べるのでもなく1人の人として、その子の目線に立って向き合っていく姿勢で接していくことにしました。
具体的には、教室で1人のときは話しかけに行ったり、授業中に他の子と同じくらいAさんが話せるように話題を振ったり、話しかけるときはAさんが今どんな気持ちなのかを想像しつつ、なるべくAさんに体の向きや目線を向けて、「Aさんとお話ししたいんだよ」という気持ちが伝わるように心がけました。そうしていくことで、授業前半にうつむいていた日も、後半になると笑顔を見せてくれるようになっていきました。
子どもの背景や些細な言動から、子どもが「どんなことを求めているのか」
を拾い上げることが大切だということですね。
他にも子どもとのエピソードがあれば教えてください。
とてもいっぱいあって一つに選ぶのが悩ましいくらいです。
今期(春期プログラム)で関わった小学校拠点でのエピソードは、特にたくさんあります。オンラインの指導だったので、アニメが好きなCさんは家にあるアニメのグッズをたくさん持ってきて見せてくれたり、Dくんは遊びの時間にアイドルグループの人気曲に合わせてダンスを踊って見せてくれたりしました。
また、こどもたちは指導日を重ねるごとにzoomの機能を使いこなせるようになっていき、自分の名前をアレンジして登録してくれたり、帰るときにチャットで「さようならー!」と打ってから退出していったりしていました。
自分の好きなことやできるようになったことを、とびっきりの笑顔でどんどん見せてくれる子どもたちがとってもとってもかわいいです。
最後に、参加を迷っている学生に一言お願いします!
私自身、自分にできることの少なさを感じたり、不安に思うことがあります。
でも、私が感じている想いや子どもたちに届けたいものは、私にしか届けることができないからこそ、「私だから届けられるものがあるんだ!」と考えて活動し続けています。
それは、参加を迷っているみなさんも同じだと思います。それぞれの想いを持って、人生を経験してきたみなさんが関わるからこそ、子どもたちに届けられるもの、子どもの貧困問題の解決への一歩が絶対にあると思います!
ぜひ私たちと一緒に、子どもたちと真剣に向き合って、子どもの貧困がある社会を変えていきましょう。
■社会課題に挑む、学生ボランティア・インターン募集中!
Learning for All では学習支援・居場所支援の2つのプログラムで参加学生を募集中です。プログラムへの関わり方もボランティアとインターンの2種類ご用意しています。
まずは以下の画像から、子どもの貧困やLFAの事業内容・プログラムについて説明した動画をご覧ください。
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