【学生スタッフインタビュー】子どものサポートはもちろん、自分自身も成長できる場がたくさんある
皆さんこんにちは、学生採用インターンの数山です。今回は2021年秋冬プログラムに、学習支援拠点でボランティアスタッフとしてLearning for All(以下、LFA)に参加した腰本香乃さんにインタビューを行いました。
LFAの活動を、「子どものサポートを大切にしているのはもちろん、自分自身も成長できる場がたくさんある」と語る腰本さんの声をお聞きください。
LFAに参加した理由を教えてください。
子どもの貧困に関心があったからです。
大学1年生の授業で子どもの貧困を知りました。それまでは正直なところ、学力は努力の問題であって、勉強できるできないは本人の頑張りようによるものだと決めつけていました。
しかし、実際は努力したくてもできない子どもがいます。
中学校の友達が高校受験の時に、「自分は公立じゃなきゃだめなんだ」「私立を受けることはできない」ということを当たり前のように話していました。
中学校の同級生にはシングルマザーの家庭が多く、「行きたい高校はあるけど、そこだとお金がかかってしまうからやっぱり別の高校に行こうかな」と言われた時、選択肢が狭められている状況が変だと感じました。
その時のことを思い出し、自分ができる支援をしようと思って、2021年の4月から地元のNPOで月1で活動をしていましたが、もう少し何かできないかと思い、LFAに参加しました。
腰本さんは2つのプログラムを継続して参加されたんですよね。なぜ継続しようと思ったんですか?
このままもう少し子どもの支援をし続けたいと思ったからです。
自分の家から拠点が遠く、別の団体で活動することも考えましたが、学生ボランティアについてくれるメンターがいて、しっかり指導の体制が整えられていて、自分の場合は春休みに入ると時間もあったので継続してやってみようかなと思いました。
担当していた子どもはどのような子どもでしたか?
当時中学1年生の男の子を担当しました。
自分の考えていることや感情を言語化することがあまり得意ではなく、初めは全然話さない子どもでした。
なので、最初はこれからどうしようかと思いましたが、その子はゲームが好きで、ゲームの話をしたら会話ができるようになりました。
「数学の先生が好きなんだ」と自分から話題を提供してくれるようになってくれた時には嬉しかったです。
指導する中で何か意識していたことはありましたか?
秋冬プログラムを継続して担当していたので、秋は目の前の学習の遅れをどうするかに重きを置いていました。冬は子ども自身が自己理解を進められるようにアクションしました。
子どもと話している中で、何が好きで何が嫌いか、自分のことを理解できないのではないかと感じることがありました。自分を理解することで自分がやりたいことを知ることができると思います。
好きなものは以前のワークで話せていましたが、「嫌いなものはない」と言っていました。いいことかもしれませんが、もしかしたらそう答えるのは「自分をちゃんと認識できていないからでは?」と思いました。
そこで、まずイメージマップを作成してもらい、自分の好き嫌いや性格を把握してもらうよう計画を立てました。その後は未来につなげようと思い、高校診断や職業診断をできたらいいなと思っていました。
子どもが自分を認識して自分がやりたいことができたらいいと考えて、自己理解の仕方を調べました。自分で立てた計画をメンターに見せて、アドバイスをもらいながら考えました。
他の子どもとのエピソードもぜひ教えてください。
中学2年生の女の子も担当していました。
事前にこれまでも子どもを見てくれていたスタッフの方から「学習のスケジュールが立てられない」という話を聞いていたので、定期テストがあった時に、学習記録がつけられて目標が設定できるシートを作成して渡してみました。
そしたら、全部は記録できませんでしたが、スケジュールを書いてくれました。
点数も上がって学習時間も増えたと話してくれた。本人も嬉しがってくれてやってよかったと感じました。
子ども一人ひとりに合わせたアクションをしていたんですね。LFAの活動の中で印象に残った出来事はありますか?
自分の今までの歩みを振り返って、チームで共有したことです。
LFAに参加したみんなは同じ子どもの貧困に関心を持っている人でしたが、社会学の観点や医学の観点など、いろんな観点を持って参加していて、いろんな価値観があるんだと改めて認識できました。
自分のことも振り返って共有しましたが、考えるのが大変で初めは苦戦しました。
自分は「努力は絶対に裏切らないこと」「人への感謝を忘れないこと」の2つを子どもに届けたいと思ったり、「どんな環境にいても望む教育が受けられること」が自分の軸になっているのだと気づきました。
LFAに参加する前と後で、変化したところはありましたか?
子どもには心の支援も必要だと思うようになりました。
子どもの貧困を参加前から表面上は調べていたので、学習支援や経済支援が必要ということは知ってはいましたが、いざ子どもを目の前にするとそれらの支援だけでは足りないと感じました。
他の学生ボランティアからも、子どもは「目標は0点」「どうせ」「私なんか」というようなネガティブな発言が多いと聞いていました。
多くの子どもが自己肯定感が低いように感じて、心の支援というものが大事だと思いました。
最後に、参加を迷っている学生に一言お願いします!
参加して絶対に後悔はないです。
子ども支援や学習支援ボランティアという言葉を聞くと、「相手のために尽くす」「相手がどう成長するか」ということが重要で、自分はそのサポート役だと考えがちになってしまうかと思います。LFAでは、子どものサポートを大切にしているのはもちろん、自分自身も成長できる場がたくさんあります。
教えることが不安な方もたくさんいらっしゃると思いますが、LFAは研修もしっかりしています。ぜひ安心して参加してみてください!
■社会課題に挑む、学生ボランティア・インターン募集中!
Learning for All では学習支援・居場所支援の2つのプログラムで参加学生を募集中です。プログラムへの関わり方もボランティアとインターンの2種類ご用意しています。
まずは以下の画像から、子どもの貧困やLFAの事業内容・プログラムについて説明した動画をご覧ください。
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