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【学生教師インタビュー】貧困という社会課題は、「自分以外の誰か」の課題ではない

2019.2.24

こんにちは!経営管理チームインターンの佐々木です。

今回の学生教師インタビューは、2018年度秋期プログラムで初めて教師を務め、現在行われている冬期プログラムでも、同じ教室で継続して教師を務めている、東京女子大学1年の弓削 萌依(ゆげ めい)さんにお話を伺いました。

LFAに参加した理由を教えてください

 高校生の頃に新聞で虐待事件の記事を読んでからテレビや新聞で虐待、貧困問題に関する記事を目にする度に、なぜ罪のない子どもがひどい目に遭ってしまうのか、なぜ子どもの成長やその未来に関心を持たない大人が多いのだろうかと悲しく、そして何もできない自分に対して悔しく思っていました。しかし、高校生当時は部活動で忙しく、虐待問題や子どもの人権などに関心を持ちつつも自ら行動することはありませんでした。
 大学1年生になり、人との出会いの幅が広がる中で、同じく児童虐待や貧困問題に関心を持ち、行動している友人に出会いました。その友人はLFAで活動しており、勧められ説明会に参加しました。
 説明を聞いて、自分が社会課題に直接関われることに魅力を感じました。また、7人に1人の子どもが貧困状態にあるということや、貧困は再生産されること、貧困を一つの要因として起こる虐待や子どもの人権問題を知り、いても立ってもいられなくなったのを強く覚えています。そして、説明会当日にすぐエントリーを決めました。

研修中にメンターと話し合う様子

LFAに参加する前と今で一番変わったのはどのようなところですか?

 自分自身を客観的に捉えるように意識するようになったところです。
 私は、子どもに向き合う上で最も大切にしなければならないのは、子どもの意思だと考えています。子どもの意思を尊重するために、自分目線ではなく子ども目線に立って授業を作り、授業中も常に子どもに寄り添い、気持ちをくみ取って自分の行動を変えていくことを意識しています。
 しかし、ただ子どもに寄り添うだけでは子どもの成長には繋がりません。寄り添いながらも、進むべき方向を示すことが、子どもの成長に繋がると考えています。これは簡単なことではありませんが、子ども目線に立って考えることで、子どもが抱えている課題は何なのか、その課題に対して自分が何をしなくてはいけないのかが自ずと見えてきます。このように客観的に、自分以外の誰かのことを真剣に考えて向き合うことで、私自身も成長することができたと思います。

LFAで活動する中で、一番印象に残っている出来事を教えてください

 小学生の時から不登校気味だった中学1年生の子どもが、3学期から毎日学校に通えるようになったことです。
 秋期プログラムの途中で、彼女が2週間に1回しか学校に通えていないことを知りました。私たちボランティア教師の前では無邪気な笑顔を見せ、教師との信頼関係も築けていると思っていました。その子が抱えている課題の大きさにいち早く気づいてあげられなかった自分の不甲斐なさを感じるとともに、「先生、さようなら!」と毎回元気よく帰っていく小さな背中に、どれだけのものを抱えて生きているのだろうと、胸が締め付けられるような思いがしました。
 そのことを知ってから私は、その子が学校に通えるように様々なアプローチを始めました。最初に、学校に行けない原因について、子ども自身から話を聞いたり、寺子屋での様子を観察したり、学校の先生に相談することで情報を集め、その情報をもとにメンターと相談して私が取るべき行動を考えました。子ども自身の要望もあり、前提としては「学力」の向上に強くこだわりました。その一方で、寺子屋を子どもが「ありのままの自分」でいられる場所にすることで、その安心感が学校に行くエネルギーになるのではないかと考えました。そのため、「子ども自身を認めるメッセージを伝えること」を意識し、毎回寺子屋に来てくれることへの感謝や「先生はどんな時でもあなたの味方であり続け、信じ続けているよ」といった言葉を伝え続けました。
 冬期プログラムが始まった頃、自分から、「今日は学校に行った!」と報告してくれるようになりました。そして学校の先生からも、3学期は毎日学校に通えているとの連絡をいただきました。
 不登校の子どもに対して、「学校に行かなくてもいい」と言うこともできます。しかし、学校で学ぶ機会がなくなった時に、その機会を補う場所は十分にあるわけではありません。その機会の欠如が子どもの人生にどう影響していくのか考えたときに、学校に行けないということはとても大きな課題なのではないかと思いました。それゆえに、「最後の砦」として支援を行う私にも大きな責任があると感じましたし、だからこそ学校に通えるようになったと聞いたときはとても安心しました。また、子どもの大きな成長を感じ、これまで私がやってきたことは間違っていなかったと自信を持てるようにもなりました。

研修中の議論の様子

秋期に続けて冬期プログラムでもボランティア教師として活動していく中で、LFAで達成したいことは何ですか?

 子どもたちには、自分自身にワクワクしてほしいと思っています。
秋期プログラムで初めてボランティア教師を務めたとき、寺子屋に来る子どもたちは様々な課題を抱えているという事を実感しました。だから、まずは子どもに寄り添い、子どもの意思を汲み取り変容を届けたいです。

 そのために冬期プログラムで達成したいことが、2つあります。
 1つ目は、子どもたちに将来に希望を持ってもらうための学力の向上です。
学力が向上すれば、将来の選択の幅が広がります。そして、勉強が「できた!」という達成感は自信につながり、自分の将来にワクワクできるようになると思います。私はそのために、1分1秒に意図を持った授業や宿題を作っていきたいです。

 2つ目は、安心空間を作る事です。子どもたちから見える学校や家庭、様々な人間関係を同じ目線に立って見ることが大切だと考えています。子どもの声に耳を傾け、子どもの存在そのものを認め、小さな変化や可能性を賞賛し、信頼関係を築きたいです。そして常に、子どもが肩の力を抜いていられる教室を作るように心がけたいです。ありのままの自分を認められる場所があることは、自己肯定感につながるのではないかと思います。

研修中にメンターと話し合う様子

最後に、参加を迷っている学生に一言お願いします!

  私はLFAに参加してから、周りに感謝する機会が増えました。なぜなら、ボランティア教師として子どもに向き合ったり、一緒にプログラムに参加している教師と話し合うことは、自分自身と向き合うことでもあり、自分が今まで親や学校の先生などにしてもらったことを何度も思い出したからです。LFAでは自分自身と向き合うことで、子どもたちだけでなく教師自身も成長することができます。
 貧困という社会課題は「自分以外の誰か」の課題ではなく、私たち自身の課題です。何もしなかったら見過ごされる子どもたちが、少しの努力と時間で成長を届けられる子どもたちが沢山います。皆さんの勇気が社会課題の解決に繋がります。是非、LFAに参加してみませんか?


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