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【学生ボランティアインタビュー】学校を誰一人見捨てることなくどんな子でも安心して通える場所にしたい

2019.8.22

こんにちは。学生採用インターンの弓削です。

Learning for All(以下LFA) 学生ボランティアインタビュー、今回は東京学芸大学3年の長崎裕也(ながさき ゆうや)さんにお話を聞きました。長崎さんは、2019年春プログラムに学生教師としてLFAの学習支援プログラムに参加しています。小学校の先生を志望しており、教師になる上で「学校では見えにくい、子どもの背後にある困難な環境をもっと知りたい」、「子どもの視点をもって、子どもの気持ちを理解できるようになりたい」と考え、LFAに参加した長崎さんの声をお聞きください。

・LFAに参加する前と今で一番変わったのはどのようなところですか?

一言でいえば、子どもの言動の捉え方です。

以前まで私は、子どもの暴言やちょっかい、遅刻といった行動に対して、「とにかくやめさせなければ」と考えていました。しかし、実はそういった行動にも、その裏には前向きな思いや願いがあるということをLFAで学びました。そして、その気持ちを汲み取って、その思いや願いに叶う対応を行うことで、子どもの行動が変化することを実感しました。例えば、私が担当した中学生の1人は、数学の問題でミスをしたとき、改善しようとせず、冗談を言ったり、話題を変えたりしました。私は初め、それをただの問題行動とみなし、どうにかして自分の間違いを認めさせようとしていました。しかし、それではうまくいかず、その子の行動は改善されませんでした。そこで、彼の行動は、教師である自分ともっと関わりたいという気持ちから来ているのだろうと捉えなおしてみました。元々彼は、休み時間にも他の生徒や教師に声をかけるなど、周りの人と関わることが好きな子だったため、もっと仲良くなりたいと思ってくれていたのかもしれません。そこで、その彼の気持ちに応えるために、休み時間等の授業時間外ではより積極的に彼の話を聞くように行動を変え、誤答してしまった際も彼の考えを知りたいと伝えて、何故それが間違っているのかを尋ねるようにコミュニケーションのとり方を変えました。すると、だんだんと彼は自分のミスをごまかさなくなり、結果としてテストの点数も大幅に上げることができたのです。

 このように、子どものどんな言動にも、悪意ではなく、前向きな気持ちがあると捉えることで、子どもとの接し方が大きく変わり、自分にとっても子どもにとっても良い結果をもたらしたのです

・LFAで活動する中で、一番印象に残っている出来事を教えてください

LFAで実施している学習支援プログラムは、ただ勉強を教えることではありません。塾や学校とも大きく異なります。その特徴はLFAの子どもと向き合う姿勢にあると思います。LFAでは「誰一人見捨てないこと」、そして「子ども目線を徹底すること」を大事にしているのです。一番印象に残っているのは、目の前の子どもと向き合った毎回の学習支援の時間です

例えば「宿題」を通じて上記の2つを感じる事がありました。LFAの学習支援で子どもと関われる時間は学校や塾に比べたらとても短いです。そのため、その日に学んだ内容を定着させるために、宿題を通じて反復練習をしてもらうことが重要になります。しかし、私が担当した子どもの1人は宿題をなかなかやってきてくれませんでした。そこには必ず理由があると思ったものの、それが何か、始めは理解することができませんでした。このとき、「宿題をやらなくてその子が困ることになったって、やらなかったその子が悪い」と捉えることもできたかもしれません。しかし、LFAの中では、その事象がその子どもにとってどういう未来につながるのか?を徹底的に考え抜きます。

例えば、『この行動をこのまま放置していたら、宿題に限らず「提出物や約束したものをださない」という習慣を持ったまま大人になってしまい、その子にとって不都合が生じやすくなるのではないか』等を考えます。そして、LFAではそういった問題を見過ごしませんでした。これが私の感じた「誰一人見捨てないこと」です。

また、この問題を解決するために、子どもはどんな環境で暮らしているのか、どんなことが好きで、どんなことが嫌いなのか、宿題を持ち帰って、どこにしまい、いつ取り組んでいるのか、といった子ども自身の情報を徹底的に集めました。すると、問題の原因として、いくつかの可能性が見えてきました。そもそもその子は、宿題を受け取った後、カバンの中に乱雑にしまっているので、家に帰ったらそれがどこにあるのかわからなくなっていたのです。だとしたら、まず教師のできる第一歩は、宿題をやるように言うことではなく、その子がなぜ宿題を管理できないのか、そこにはどんな気持ちがあるのかを想像することへと変わります。「面倒くさい」からなのか、「わからない」からなのか。そのように、子どもの現状と感情を理解しようとする姿勢から、「子ども目線を徹底すること」を体感しました。最終的に、その子は、指導最終日に宿題を提出してくれるようになりました。遅くなってしまったものの、1歩前進です。その時の自慢げな表情は今でも私の脳裏に焼き付いています。 

・LFAでの活動の学びを将来どう繋げていきたいですか?

 冒頭でもお話したとおり、私は小学校の先生を志望しています。そして、その「先生」が働く「学校」という現場では、現在、教育改革が進められています。「学びに向かう力」や「人間性」などを育むため、アクティブラーニングの導入が推奨されたり、グローバル社会での活躍にむけて、英語教育がより低い年齢から導入されたり、AIが発達していく社会にあわせてプログラミング教育が必修化されたり、様々な改革プランが挙げられています。 一方で、「塾に行けない」、「学習する習慣が身についていない」、「理解に時間がかかる」といった様々な理由で、現状で定められている学習内容を学ぶだけでも、決められたスピードで学習についていくことが困難な子どもたちも大勢います。追い打ちをかけるように、どんどんと新しいものが導入されたら、彼らはどうなるのでしょう。どう感じるのでしょう。私は、いまだに学力という物差しが大部分を占めている学校の中では、彼らはより苦手意識や劣等感を持つリスクも大きいのではないかと思います。そして、格差はさらに開いていくのではないかと思うのです。
 私は、この原因が、新しいことを導入すること自体にあるのではなく、その導入に際して「子ども目線」が欠けていることにあるのではないかと思います。「目の前の子ども」が「今」どんな状況で何を必要としているのか。その子どものニーズを捉えたうえで、子どものビジョンや社会に出るときのこと、そして学校で学ぶべき内容と教授法を考えないと、本末転倒になるのではないかと考えています。それゆえに、私がLFAの学習支援を通して学んだ「子どもの前向きな気持ちを汲み取ること」「誰一人見捨てないこと」「子ども目線を徹底すること」は、私の危惧していることを防ぐ上で大事な考え方だと思います。将来は、これらの考え方や手法を活かし、学校を苦手と劣等感を育む場所ではなく、学びを楽しめる場所、どんな子でも安心して通える場所にしていきたいと思っています

 

・最後に、参加を迷っている学生に一言お願いします!

 LFAの学習支援では、目の前の「その子」にとっての最良の教師になることを目指します。私は小学校での教育実習も経験しましたが、この「その子」にとっての最良の教師になるというところが、「クラス」を相手にする教育実習との大きな違いでもありました。「子どもたち」という大きな括りで子どもを見るのではなく、それぞれ個性やバックグラウンドをもった1人の人間として「その子」を見ながら、「その子」のビジョンを描き、「その子」の将来を見据えたうえでの最善の「今」を作っていくのです

 かなりこだわりながら準備や指導をしていくので、苦しかったり、悩んだりすることも多いですが、同時に、嬉しかったり、やってよかったと思えたりする瞬間にもたくさん出会えます。この感覚は、実際に「その子」に出会ってみないと絶対にわかりません。ぜひ、LFAの教師として、目の前の「その子」に向き合う経験をしてみてください。

 


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